Ｄグレ★ 闇色に染まる私・あいつとの記憶 四

神田の誕生日記念小説♪　６２ ページ4

A 「セーフ・・・。」

ゆっくりとそう呟きながら、額の汗をぬぐう。

攻撃が自分に直撃する寸前、私は何とか横へ跳んで避けることが出来た。
咄嗟のことでラビたちに声をかけられず、大丈夫だろうかと思って
辺りを見回す。

ラビ 「いって〜〜。」

アレン 「あ、危なかった・・・。」

A 「あ、２人とも・・。」

ちょうど私の反対側・・・つまり、さっきの攻撃で出来た穴を挟んで
向かい側に、２人の姿が見えた。
どうやら間一髪で避けれたらしい。

そちらの方へ駆け寄ろうと１歩を踏み出した時、私たちのちょうど中間
に神田がゆらりと入ってくる。

神田 「ち・・また外れたか。」

ラビ 「げ。ユウ・・・。」

じろりと睨まれ、ラビはささっとアレンの後ろに隠れた。

アレン 「ちょ、何してるんですかラビ！」

神田 「モヤシ・・・さっさとのけ。斬るぞ。」

慌てるアレンに六幻を向けて神田がそういうと、アレンの耳がピクリと
反応し、顔を神田の方に向ける。
その顔は・・・笑っているようで、絶対に笑っていない。

アレン 「・・・神田。言っときますけど、さっきの攻撃・・僕にも
当たるところだったんですよ？」

神田 「それがどうした。」

にっこりとほほ笑みながら言ったアレンの言葉を、神田は鼻で笑う。
その態度が火に油を注いだようで、アレンはすくっと立ち上がり、神田を
真正面から見る体勢になる。

アレン 「どうした？・・・それはないでしょう、神田。直撃していたら
どうしてくれたんですか。」

神田 「あんなんをまともに食らうような馬鹿なのか、お前は。」

アレン 「もしもの話です。神田の攻撃ごときを、僕が避けれないはずが
ないでしょう。」

わざとなのか、『ごとき』の部分を強調して言うアレン。
そこに敏感に反応した神田の顔が、さらに鬼の形相になった。

神田 「言うじゃねぇか・・・なんならここで試してみるか？」

アレン 「臨むところですよ。かすりもしないと思いますけどね。」

神田 「全身刻んでやるよ。」

ゴゴゴゴ・・・と炎のようなオーラが２人を包んでいる気がするのは
私だけなんだろうか。
というか、神田もアレンも本来の目的見失ってるし・・・。

呆れながらため息をついた後、ふとある人物がいないことに気付き
はっとなって後ろを振り返る。

コムイ 「今のうちに・・・。」

＿＿予想した通り、さっきまでアレンに捕まっていたコムイさんが
こそこそと食堂を出ていくところだった。

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