神田の誕生日記念小説♪ 最終回です！ ページ18
神田 「・・・何の用だ。」
A 「私だって来たくて来たわけじゃありませんよ。」
問いには答えず、神田の苛立ちを読み取ったようにAはそう言い返した。
その態度に対して何か言うでもなく、ただAを睨み続ける神田。
ピリピリとした空気になる中、神田はふとAが両手に中くらいの箱を
抱えていることに気付いた。
神田 「・・・おい、」
A 「リナリーからこれを渡すよう頼まれていたので。」
それはなんだ、と神田がたずねる前に、Aは持っていた箱を押し付けて
そう言った。
反射的にそれを受け取り、怪訝な表情を浮かべる神田をちらりと見た後、Aは
くるりと体を横に向ける。
A 「それでは。」
中身が何か推測している神田を置いて、Aはさっさとどこかへ行ってしまう。
突然部屋に来て、詳しいことは何も言わずに去ったAに神田は苛立ちを
覚えながらも、自室内に戻ってドアを閉めた。
机の上にそれを置き、開けるかどうか悩んだ後、箱の上部に張ってあるガムテープを
剥がし、ふたを開ける。
神田 「・・・。」
中身を見た瞬間、神田は少し面食らったように沈黙した。
箱の中はきれいにラッピングされた包みで埋め尽くされており、それらの1番上には
「誕生日おめでとう！！」と記されたカードが置いてある。
そして、その1つ1つにメッセージカードが付いていて、「探索部隊一同より」・
「科学班一同より」などと書かれていた。
じっと中を見た神田は、黙々とプレゼントを1つずつ手にとり、箱から出していく。
リナリー、ラビ、アレン、コムイからは個別にプレゼントがあり、それぞれ神田への
メッセージが添えられていた。
神田 「・・・紫苑、か。」
それまで黙っていた神田だが、最後に手に取った小さな植木鉢を見て、そう呟いた。
鮮やかな紫色の花々は、神田にある記憶を呼び起させる。
あいつが、好きだと言っていた花。
花言葉は＿＿。
じっと紫苑の花を見つめる神田の視界に、ひらりと何かが落ちるのが見えた。
拾い上げたそのカードには、「誕生日おめでとうございます。ｂｙ清水A」
と書かれていた。
あいつと同じ名前を持つ、新人のエクソシスト。
・・・そう、それだけだ。
込み上げてくる感情を振り払うように、神田は視線を外へと向ける。
＿＿『遠い人を想う』『君を忘れない』
今の自分にその言葉を重ねる神田の横で、紫苑の花が小さく揺れた。
ラッキーアイテム
革ベルト
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姫いちご - はじめまして姫いちごです。初コメ失礼します。とてもいい作品でした。私はディーグレイマンの中で一番神田が好きです。続きを楽しみにしています。(*^-^*コメ、長くてすみません｡ありがとうございました!! (2016年4月17日 19時) (
レス) id: c97e5601f8 (このIDを非表示/違反報告)
あんず(プロフ) - 初コメ失礼します。一気読みさせていただきました！！この作品に出会ってさらにdグレが好きになりました！！いつまでも待ってます^o^ (2016年4月12日 17時) (レス) id: 393c27509e (このIDを非表示/違反報告)
めぐ♪(プロフ) - 最初から読ませていただきました！！更新頑張ってください！！楽しみにしています！(^^♪ (2016年3月7日 6時) (レス) id: a48000af0d (このIDを非表示/違反報告)
みみ(プロフ) - お久しぶりです(^^)Dグレアニメ再開しますね！無理せず更新頑張って下さい^o^ (2015年12月26日 20時) (レス) id: 3e6b0e0f53 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜(プロフ) - 更新お待ちしてます。私も受験生 (2015年12月23日 16時) (レス) id: e4de09b28a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：莱羅 | 作成日時：2012年6月21日 20時
