神田の誕生日記念小説♪ 75 ページ17
神田 「・・・・。」
ようやく自分の部屋に戻って来た時、時刻はもう12時を過ぎていた。
すっかり暗くなった室内のベッドに腰をおろし、神田は無言のため息をつく。
その時不意にズキリとした痛みを感じ、顔を少ししかめながら頭へと手を伸ばした。
体のあちこちがわずかに痛んでいるが、これはさっきまで食堂の片づけをやらされて
いたせいだ。
しかし、今自分が手で触れている部分の痛みの原因は違う。
神田 「あいつ・・・。」
苛立ちのこもった声でそう呟くと、自分の眉間にしわが寄るのがわかる。
しばらく向かい側の壁を睨んでいたが、もう1度息を吐き出すと、神田は立ち
上がって着替え始めた。
__間違いなく全身に包帯を巻くことになるであろう状態にコムイをした後、神田と
アレンは当然のように自分たちの武器をお互いに向けた。
そのまま、中断していたケンカ(戦闘レベルの)に突入すべく、2人は目の前の
相手に飛びかかろうとして・・・。
__『いたっ!?』
__『・・・・!』
1歩を踏み出しかけた姿勢のまま、2人は動きを止めた。
頭部へのいきなりの痛みに顔をしかめる2人が見たのは、銀のお盆を持って自分
たちの真横に立つ2人の少女。
__『やめなさい!これ以上食堂をめちゃくちゃにする気!?』
__『早く武器しまってください。』
じんじんと痛む頭をさする2人に、リナリーは怒鳴り、Aは呆れた声で
そう言った。
しゅんとなって「すみません・・・」と謝るアレンに対し、無言でAを
睨みつける神田。
その状態も長くは続かず、さっそく食堂の修理が始まり、その大半を2人が
やることになった。
・・・食堂の三分の二以上はコムイの作ったコムリンによるものなのだが。
神田 「・・・?」
コンコンというドアをノックする音で目を覚ました神田は、ゆっくりと
ベッドから体を起こした。
いつの間にか眠っていたらしく、外はぼんやりと明るくなり始めている。
長い髪をいつものように結い上げ、未だノック音が続くドアの前へ歩いていき
ガチャリとノブをひねる。
・・・瞬間、神田の目が鋭くなった。
A 「おはようございます。・・・いきなり睨まないでくれませんか?」
団服に身を包み、いつもの無表情でそこに立っていたのは、自分の頭の痛みの
原因を作った諜報人のAであった。
__仏頂面はいつものことだが、睨まれるとは思っていなかったらしく、Aも
顔をしかめて神田を見つめ返した。
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姫いちご - はじめまして姫いちごです。初コメ失礼します。とてもいい作品でした。私はディーグレイマンの中で一番神田が好きです。続きを楽しみにしています。(*^-^*コメ、長くてすみません。ありがとうございました!! (2016年4月17日 19時) (レス) id: c97e5601f8 (このIDを非表示/違反報告)
あんず(プロフ) - 初コメ失礼します。一気読みさせていただきました!!この作品に出会ってさらにdグレが好きになりました!!いつまでも待ってます^o^ (2016年4月12日 17時) (レス) id: 393c27509e (このIDを非表示/違反報告)
めぐ♪(プロフ) - 最初から読ませていただきました!!更新頑張ってください!!楽しみにしています!(^^♪ (2016年3月7日 6時) (レス) id: a48000af0d (このIDを非表示/違反報告)
みみ(プロフ) - お久しぶりです(^^)Dグレアニメ再開しますね!無理せず更新頑張って下さい^o^ (2015年12月26日 20時) (レス) id: 3e6b0e0f53 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜(プロフ) - 更新お待ちしてます。私も受験生 (2015年12月23日 16時) (レス) id: e4de09b28a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:莱羅 | 作成日時:2012年6月21日 20時