◇ ページ17
全員が買い出しから戻ってすぐに送別会が始まった。もう神月さんも学校に居る頃だろう。
始まって間もないのに盛り上がりに盛り上がる先輩達を見ながら、俺は机に溢れるほど並ぶ食べ物を黙々と食べ進めた。
結局神月さんには連絡していない。時間が無かったと言うよりは、また期待させてしまって、もし会えなかったら…そんな考えが頭に浮かんだからだ。
「あの、卒業した先輩方から花束が届きました！」
「次に、一年生から部長にプレゼントがありますっ」
「俺達三年から、お前達一人ひとりにメッセージを考えて来たので、読みます！」
騒ぎながらも、送別会は進んでいく。部室の壁にかかった時計を見ると、開始から既に二時間が経とうとしている。
丁度その時皆は俺が買ってきたケーキを食べ終わって、舞い上がりすぎた気持ちを落ち着かせているところ。
＿＿基山。お前は今日のＭＶＰだから、好きなもん買ってきて良いぞ！
＿＿えっ、ありがとうございます！
先輩達からなけなしのお小遣いを渡され、何を買うか迷った末に、俺は寄り道をして緑川おすすめのスイーツショップでワンホールのケーキを買った。
ワンホールとはいえ、部員全員で食べるとなると少し小さいけど…それは仕方ない。
「あ、そーだ」
俺と晴矢も、一段落ついて他愛も無い話をしていると、緑川がそうやって声を上げた。
「先輩達、今日流星群見えるの知ってました？」
「え、マジ？今もう見れんの？」
「どうですかね。えーっと、何時からだっけなぁ…」
「もう見え始めてると思います。九時半頃がピークですよ」
緑川がスマホを開こうとするのを見て、代わりに俺が答える。行けないと分かっていても、予報はちゃんと確認していたから。
「へぇ。部室の電気消して、外出てみる？」
「確かにこの辺、そんなに明るい建物無いけど…見えるのか？」
俺は手に持っていたスマホ見る。…もう観測を始めていて、迷惑になると困るし。
そう思いながら視線を先輩達の方へ戻したときだった。
「ヒロトはそろそろ彼女のとこに行かねぇとな」
晴矢が俺の肩を叩いて、突然そう言った。部室に居る全員の耳に聞こえるような、大きな声で。
「…なっ！//何言って…！！」
俺が声を上げた時にはもう遅くて。
「「「えぇぇええっ？？！！」」」
部室に居る全員の声が、一斉に俺の耳に響き渡った。
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輝(プロフ) - 布都御霊さん» コメントありがとうございます。最後まで完結できたのは皆様のお陰です！温かいお声、本当にありがとうございます(*^^*)キュンキュンできるようなお話を書けるようこれからも精進して参ります！ (2019年6月24日 20時) (
レス) id: c19a41cb32 (このIDを非表示/違反報告)
布都御霊(プロフ) - 「君に、初めまして」完結おめでとうございます。何度も泣かせていただきました(泣)もう、この2人の初々しい見てるだけでキュンキュンするようなお話が見れなくなるのかと考えるとまた涙がぁ〜。(/_;) (2019年6月17日 3時) (レス) id: ac233dda56 (このIDを非表示/違反報告)
狩間篤花(プロフ) - 明日香さん» いつもコメントありがとうございます(^^)出来るだけ早く更新できるよう頑張ります…！ (2018年8月5日 7時) (レス) id: 9ce959db1f (このIDを非表示/違反報告)
明日香 - 久しぶりの更新ですね...！ずっと待ってました！！ありがとうございます^ ^今回も楽しく読ませていただきました。次回の更新も楽しみにしていますね！ (2018年7月31日 20時) (レス) id: cb7b132aff (このIDを非表示/違反報告)
楓 - 大丈夫ですよ^^更新されるまで、気長にずっと待ち続けます。応援してますね^^ (2018年6月18日 22時) (レス) id: cb7b132aff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：狩間篤花 | 作成日時：2018年3月26日 16時
