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［雅にぃside］
「着替え終わったよ〜」って
助手席に移動してきた可愛い和。笑
頭をワシャワシャっと撫でる。
「ご飯食べる前にゲーム買ってあげる。この間、
検査頑張ったからご褒美」
和「きゃはっ！やったぁ〜」
数日前にね、年内最後の例の検査があって。
もちろん和は泣いてしまったけれど「最後だから
頑張る、の」って自分に言い聞かせてなんとか
乗り切ってくれたから。
俺は「ご褒美あげよーっと」って密かに考えて
いたんだ。
丁度いい機会だから、今日買ってやろうかと。
ショッピングモールの地下の駐車場に車を停めて
エレベーターに乗り込む。
和「4階！！」
「あひゃ！張り切ってるね」
和「んふふ…嬉しい！」
エレベーターを降りて「こっちだよ〜」って
手を引かれるがまま、あっという間にゲームの
コーナーへ。
「どれにしよっかな〜」って選んでいる後ろ姿は
幼い頃と全然変わっていなくて。
まだまだ小さくて華奢なその背中に『今年も
いっぱい頑張って偉かったね』って、そっと
伝える。
体調が悪い時や、辛い治療も、痛い検査も
いっぱいいっぱい頑張る姿を見てきたからね…
伝えずにはいられないや。
和「んふふ…これにきーめた！」
「よし、レジいこっか」
商品を手にレジまで歩く間は、俺の腕にしがみ
付いてきて。
そしたら急に「…ほんとにいいの？」って
見上げながら聞いてくる。
「もちろんいいよ！頑張った人どこ？」
和「んふふ…はーい！おれ！」
「よし！えらかったね」
ニコニコして手を上げながらアピールしてきて
ほんと可愛い。
お会計が終わった後も「雅にぃ、ありがと！」って
言いながらまとわり付いてきて。
そのまま今度はエスカレーターで5階の
レストランへ。
和はもちろんハンバーグランチ。
「帰ったら一緒にゲームやろうね？」って言葉に
頷く俺の顔はきっとニヤけてる。笑
「いっぱい食べれたね。薬飲んだらいこっか」
和「ん！ごちそう様でした〜」
翔にぃが「ランチしてくれば？」って言いながら
和の昼の薬を持たせてくれたから、それを渡して
飲ませる。
和がきちんと飲むのを確認しながら、翔にぃに
『潤どう？これから帰ります』ってLINEを。
すぐに既読になって『病院で薬もらったら帰る。
軽い風邪だから大丈夫そう』って。
和にも伝えたら喜んでた。
地下までのエレベーターは誰も乗っていなくって
和が「貸切だぁ〜」ってはしゃいでる。
それなのに…
ガタンッ…
地下まできたところで急停車…
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作者名：空
| 作成日時：2017年11月17日 22時
