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［翔にぃside］
「注射2本だよ」なんて
言ったら、面倒くさいことになるのは目に見えてる
から。笑
有無を言わさずプスッと突き刺した。
先輩は智にぃのお尻を揉みながら、2本目の
注射を痛がって捩った腰を軽く抑えて「翔くん、
容赦ねーよな。笑」って笑ってる。
先輩だって、いつも俺に容赦ないくせに…
言わないけどさ。笑
「もう終わるからね〜」
智「ん、んん…痛い〜…」
終わったけど「もう…痛いよ、ばか…」って
ちょっと不機嫌で。
先輩は笑いながら先に去っていった。笑
「外来、午前中だけにしてもらったから
ここで休んでて？迎えにくるね」
智「…ん」
お詫びの気持ちも込めて髪の毛をそっと撫でたら
「ありがと…」ってさ。
痛くて拗ねてはいるけど、仕事をする為には
仕方のないことだと理解はしているらしい。笑
だけども翌日は「いやだ」「行かない」って
駄々を捏ねられる。
「じゃあ、仕事出来ないよ？」
智「寝てたら治るからいい…」
「そんなすぐには下がらないよ…昨日は解熱剤の
お陰で、昼から仕事捗ったんでしょ？」
智「…知らない」
いやいや、知らないって。笑
「おいで。行くよ？」
智「やぁだ…」
「仕事断るのね？」
智「んん〜…」
そんな言うこと聞かないなら、こっちだって
鬼になるよね。笑
怒りながら枕を投げてきたから腕を掴んだら
「行きたくないー…」って。
「仕事したいなら行くよ」
智「…」
「…どうする？」
智「ん…」
そんなに抵抗しなくなったから、そのまま
腕を引いてベッドに座らせて支度を。
俺もさ、仕事の時間も迫ってきてるしね。
先「はい、いらっしゃい。笑」
「ありがとうございます。笑」
先輩に「間に合わないかもしれません」って
連絡しておいたから準備をしておいて
くれたみたい。
智「やぁだ…やりたくない…」
「熱高いから…頑張ろ？」
智「んん…」
不満そうな顔をしてくる智にぃの手を引いて
診察台に寝かせる。
そしたら自分からモゾモゾとうつ伏せ寝に
なってくれた。
「ごめんね…すぐ終わらせるから」
智「…ん」
痛いの嫌だもんね、分かるんだけど…
「頑張ろうね…」
智「…ん」
まずはお尻の右側を消毒してプスッと針を
突き刺す…
智「んっ…」
「ごめんね…」
智「ん…んん〜…」
「もう終わるから…動かないで？」
無意識なのかもしれないけど、痛みから逃れようと
腰を動かしてしまうから、先輩が抑えてくれて。
「もう一回だけ頑張って…」
今日も2本ね…笑
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作者名：空
| 作成日時：2017年9月3日 16時
