2651.【血小板の減少】 ページ1
［翔にぃside］
「どう？止まった？」
和「ん、多分」
「診せて？」
和「ちょっと、待って。ここクリアしたらね」
数分前に鼻血が出たんだけど、ティッシュを
突っ込んでゲームに夢中。笑
あんまり本格的に診察しちゃうと、和も構えて
しまうから自然体でね。
「ちょっと上向いて？」
和「もう止まってるでしょ？」
「ん、止まってるね」
和「…じゃあ、終わり」
相変わらず、かなりの診察嫌い。笑
智「大丈夫そう？」
「ん、多分。ちょっと様子見だね」
智「了解。ありがと…」
それから数日は鼻血が出なかったけど…
一緒に風呂に入っていた時に、腕の内側に
痣があることに気が付いて。
「どこにぶつけたの？」
和「え？分かんなーい！」
「分かんないことないだろ。笑」
和「忘れた〜」
「もう…。笑」
そんなところに痣できるか？ってちょっと
思ったけど、和は特に隠そうともせず終始笑顔で
「だって分かんないもーん」って。
その笑顔を見ていたら、不安なことを隠してる
感じもなかったから。
「痛かったら教えてな？」
和「はーい ♪」
この時はとりあえず、今すぐどうこうって感じでも
ないかなって思ってた。
でも数日後…
和「わぁ…」
潤「大丈夫？」
夕食中に和が鼻血を出して。
なかなか止まらない…
「あぁ…ちょっと、じっとしてて？」
和「んん〜…自分でやる」
「いいから…笑。動かないで？」
タオルで抑えてやってんのに、時間が経つに
つれて嫌がって顔を動かしちゃって。
雅「何にも嫌なことしてないでしょ〜？」
和「んぅ…離して…」
かなり時間がかかって、なんとか止まったけど…
「念のため、風呂はやめておこう。な？」
和「やーだよ！元気な時は入れるんだもん」
「こーら。笑」
和「きゃはっ！」
掴まれた腕を振り切って風呂場に逃げて
いきやがった。
服のまま浴室に突っ込んでいって「入る！」って。
智「…っわぁ！ビックリしたぁ…」
「ごめん、止めたんだけど。見てもらっていい？」
湯船に浸かってた智にぃがビックリしてる。
「入っていいから、服脱いでからにしろ！」
和「やったぁ〜」
和のことは智にぃに託した。
だけどやっぱり止めておくべきだったみたいで…
「翔〜？鼻血出ちゃったー、きてー」って、
智にぃから呼び出しが。
「ごめん、翔にぃ…」って落ち込んでる和を
受け取って頭を撫でる。
可愛いから、許してやる。笑
「次からはちゃんと言うこと聞けよ？」
和「…ん。きく♪」
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作者名：空
| 作成日時：2017年9月3日 16時
