5人で生きてゆく…part52 (ページ43)

今日:28 hit、昨日:16 hit、合計:1,315,695 hit

2593.【2】ページ43

［翔にぃside］

病院に行ったからといって
すぐに診断はしてもらえない。

3ヶ月以上、症状が持続していることも
診断の１つの条件だから。

脳波の測定とかもできるんだけど、病院に
泊まることになるし、潤が嫌がったから
今回はやめた。

でも「その可能性はありますね」ってことで、
対処法と軽い薬はもらえたから。

これで全く改善しなかったら、また検査して
もらえばいいかなと思って。

ナルコレプシーのホームページも家で
5人で見て、学校にも事情を話しておくことに。

和は潤を誘ってくれて、リビングでゲームを
楽しんでる。

和「あ、ジャンプ！！きゃはっ！」

潤「くはっ！やられるー！」

楽しそうにキャッキャしていたけれど
30分くらいしたら静かになって…

和「潤…寝ちゃった」

しょんぼりした和がカウンターにやってきた。

「そっか。ブランケット掛けておいてやりな？」

和「…ん」

真昼間から、それもゲームを楽しんでいる途中で
眠ってしまった潤。

襲ってくる眠気は強烈で、とても耐えられるもの
ではないと聞いていたから。

和「あ、起きた！！何か飲む～？」

潤「ん、ジュース」

和「待ってて！持ってくる！」

はは！和のやつ嬉しそう。

数十分したら、ムクッと起き上がって再び活動。

そんなことの繰り返し。

どこでも構わず眠くなってしまうのが過眠症の
特徴らしく…

智「潤…眠くなったね…」

潤「…ん」

ご飯の途中でも眠気に襲われることがある。

フォークを持ったまま、コックリ、コックリ…

雅「一旦、片付けようか」

「ん、お願い」

雅紀がご飯を遠ざけてくれて、和が潤の手から
フォークを抜きとる。

智にぃがサッとテーブルを拭いて、タオルを
置いてくれたから…

「寝ちゃいな…？」

テーブルに突っ伏させるようにタオルの上に
頭をのせさせる。

休日は誰かしら傍に居られるし、こうして
寝てしまっても特に問題はないけれど。

和「学校、大丈夫かな…？」

「一応、睡眠抑制剤も出してもらったし
仮眠できる様に保健室の先生にも伝えておいて
くれるって言ってたから」

和「脱力発作起こすこともあるよね？」

「ん、あるかもしれない。立ってる時とかは
なるべく支えられる様にお願い」

和「ん、分かった」

ナルコレプシーの特徴で情動脱力発作(カタプレ
キシー)っていうものがあるらしく。

強い感情の動きがあった時に、脱力してしまう。

潤は何度か、大笑いした時にそれを起こして。

膝から崩れ落ちる感じになった。