2490.【風邪っぴきあらし】 ページ40
［智にぃside］
雅「よかったな〜、
あらし。朝からたっぷり散歩に行けて」
和「んふふ…楽しかったよな？」
「ウォンッ！！」
ここ最近、体調が良い和。
早起きして朝からたっぷりとあらしとの散歩を
楽しんでる。
あらしも和のことが大好きだから、帰宅後も
傍をウロウロして幸せそう。
雅「ちょっとおいで〜、体調チェック！」
「ウォンッ！！」
和「肥満じゃないからね〜？」
雅「あひゃ！分かってるよ！笑」
雅紀はあらしを抱き上げて体調チェックと
言いながらスキンシップね。
雅「あれ？何かいつもとちょっと顔が違うね…」
和「嘘っ？疲れさせ過ぎちゃったかな？」
雅「熱はなさそうだけど…様子見ておこうね」
毎日体調をチェックしてくれている雅紀だからこそ
気が付ける小さな変化。
目の潤み方とか、鼻の乾き具合、体温、鳴き声。
気が付けるポイントは色々あるらしいけど
俺らじゃなかなか気が付けない。
表情みたいなことは、言われても全く分からない。
哀しそうな顔してる時は分かるけど。笑
和「…ちょっと休む？」
「ウォンッ！！」
雅「大丈夫だよ、和」
「俺の思い違いかもしれないし」って、言って
いた雅紀だけど、判断は正しかったようで…
みんなで朝ごはんを食べていたら、ケージの中から
聞こえてくるのは可愛いクシャミ。
一度目はみんなで笑っていたけど、二度三度と
続くと心配になる。
雅「やっぱり風邪引いちゃったかな…？」
和「大丈夫かな…具合悪い？」
「ウォンッ！！」
寄ってきた2人を見て、喜んで立ち上がったあらし。
ケージから出して欲しくて尻尾をフリフリ。
元気な姿を見せてくれていた。
でも…
雅「やっぱり風邪引いたのかも…」
和「…だいじょーぶ？」
昼前にはケージで丸くなって動かなくなった。
あらしとおでこを合わせた雅紀が「熱もあるね」
って。
和「雅にぃ分かるの…？」
雅「ん、何となくね。毎日こうして、おでこを
合わせてると分かるようになるよ」
和「…そうなんだ」
ケージの傍に座った和が、雅紀の行動と言動に
感心しているのが分かる。
俺も同じ気持ち。
朝イチで、あらしの小さな体調の変化にも
気が付いてくれていたんだから…
雅「午後の診療時間になったら、病院に
連れて行ってみるよ」
和「…ん」
雅「大丈夫。薬もらってすぐ帰ってくるから」
『病院』ってワードに顔を曇らせた和。
「恐がったら傍にいてあげてね…？」って
一生懸命にお願いして、雅紀にあらしを託した。
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作者名：空
| 作成日時：2017年2月18日 9時
