2472.【4】 ページ22
［潤side］
雅「で、泣き疲れて
ここで寝てるってわけ？」
翔「そう。そういうこと」
俺が帰宅した時には、和はリビングのラグの上で
うつ伏せで、すでに眠っていて。
雅にぃが帰宅した18時過ぎの今も眠っている。
雅「確かに大変な事例も色々あるけど、ある程度
気を付けていたら防げることだから…」
智「そのこと含めて、和に話してあげることって
できる？」
雅「ん、話してみる。少しだけ時間ちょうだい？」
智「もちろん。お願いね」
あらしは和に寄り添って眠っている。
大好きな散歩には行きたかっただろうけど、和の
只ならぬ雰囲気を感じたら、傍を離れたくは
ないだろう。
ケージの中にトイレシートを敷いてあげたから
多分、大丈夫。
「今日は我慢してな」
そっと頭を撫でたら、鼻をヒクヒクさせて
可愛い奴だ。笑
智「夕飯になったら起こそうかな」
翔「そうだね」
夕飯までの時間、宿題を済ませてしまう。
和には後で、ノート写させてあげれば大丈夫。笑
「翔にぃ？ここ、あってる？」
翔「どれ、見せて？」
夕飯作りをしていた翔にぃも巻き込んでね。
翔「ここ違くね？」
「え…なんで？」
俺からペンを受け取った翔にぃはメモ用紙に
書き書きしながら説明してくれる。
その横顔はやっぱりカッコよくて…
「俺、翔にぃみたいになりたい」
思わず素直な言葉が出て、恥ずかしくてバフッと
くっ付いてしまう。
翔「なんだよ、急に…笑」
翔にぃは「引っ付いてたら書けねーよ。笑」って
照れながら「お前は俺よりカッコいいよ」って。
頑張らねば！笑
そんなんしてたら、あっという間に夕飯の時間。
翔「…かず？かーず…」
「かず？ただいま…」
肩をトントンして起こしたら、ゆっくりと目を
開けたけど「ん…おはよう」って、あまり目覚めの
機嫌は良くなく。
でも軽く診察した翔にぃが「問題なし」って
笑ったから、5人揃って食卓に。
あらしのことには触れずに、いつも通りの食事の
時間。
和があまり触れてほしくなさそうにしているから…
タイミングをみて、雅にぃから少し話して
みるって。
和「ふふ…美味しいね、グラタン」
智「んふふ…よかった」
情緒は安定しているし、笑顔も見せてくれているし
何より食欲もある。
兄貴達が早めにケアしてくれるから、今回は
大きな問題にはならずに済みそうで…
ホッとする。
「風呂、一緒に入ろう？」
和「ん、そうする！！」
嬉しそうに笑う、和のその笑顔。
それをみんなで守りたいんだ。
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作者名：空
| 作成日時：2017年2月18日 9時
