2368.【5】 ページ18
［翔にぃside］
俺は智にぃに
一目置いてるし、尊敬もしてるから、普段なら
こんな弄ったりできないけど。
頑固になってどうにもならない時は、俺だって
容赦しないんだから。笑
智にぃが仕事できる
方法をいくつか相談して。
とりあえずあと3日。
そこで一区切りつけてもらうことにした。
「約束ね？」
智「…ん」
「ちゃんと返事して？」
智「…ん、はい…」
「目、見て返事して？」
智「…はい」
「よろしい。笑」
智「もう…笑」
ここまでくると、さすがの智にぃも俺に
弄られていたことに気が付いたみたい。
「今度、仕返ししてやる」ってボソボソ。
そうは言うけどさ、俺は比較的いつも智にぃには
厳しくされてる自覚あるけどな。笑
「薬が効いてくるまで、ここで仮眠ね」
智「起こしてね…？」
「ん、もちろん」
智「…ほんと？」
「はは！信用ない？笑」
智「んーん。ふふ…信用してる…」
熱のせいもあるのか潤んだ瞳で見上げられると
どうしても兄には見えなくて。笑
そっと頭を撫でて、胸元をさすって…
でも智にぃは「ありがと…寝れそう…」って
呟きながら眠りに落ちた。
「おやすみ…」
こんな風にして、薬を服用しながらでないと
今の智にぃは仕事できないと思う。
それを他の3人に話したら「分かった」
「出来ること協力するから」って、飛び切りの
笑顔を見せてくれた。
［智にぃside］
微熱と頭痛と目の霞。
トリプルパンチで心も体も参ってしまうけど
「貸して？俺がやってあげる！」って
助手をしてくれる双子の存在に助けられる。
和「印刷押せばいいんでしょ？」
「ん、ありがと…」
潤「プリント終わるまで目瞑ってていいよ？」
このちょこっとした休息の有難さ。
自分で全部こなしていたら、こうはいかないから…
ほんの数分だけど目を閉じて深呼吸しているだけで
大分ラクになるんだ。
翔「お風呂はやめておこうか。ラストスパート
できなかったら困るし」
「…ん、分かった」
翔「洗面台で洗ってあげようか？」
「いいの？やって欲しい…」
洗髪するとリフレッシュできるから有難い。
翔の指圧は気持ち良くって、ついついウトウト…
手が止まる度に「もうちょっとやって欲しい」って
お願いして、延長しちゃった。笑
雅紀は栄養満点の胃に優しい夜食で3日間、
支えてくれた。
みんなのお陰で、治療と並行しながら仕事も
進めることができたんだ。
「ほんと、ありがとう…感謝してる」
この思いは伝えたいよね。
END
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作者名：空
| 作成日時：2016年10月26日 18時
