1885.【4】 ページ35
［潤side］
和「俺ね、
これと、これ！！」
「満点のテスト2教科」って約束してから
数週間。
和は国語と英語の単語テストを、得意気に
俺の目の前に差し出す。
こいつ要領良いし、頭も良いからサクッと
満点を取りやがる。笑
ヤル気になれば、ほんとすごい奴なんだよな。
「…俺は、まだこれだけ」
まだ1教科しか満点とれてない。
数学は何回か小テストあったんだけど、どうしても
満点にはいかなくて…
「はぁ〜…満点とれんのかな…」
思わず溜め息が。笑
和「1教科にしとく？俺は別にいいけど」
「…いじわる。笑」
俺が「嫌だ」って言うのを知ってて、わざと
言いやがる。笑
「満点とるから待ってろ！」
和「ふふ…。はいはい。笑」
なんでかなぁ〜…
なかなか、なかなか満点がとれない。
それでも『1問不正解のでもいいか』とは
どうしても思えなくて…
それからも、後もうひと息…の悔しいテストが
返される日が続いた。笑
でもね、努力は報われたんだ。
「くふふっ…見て？」
和「あっ！やったじゃんっ！！」
和は満点のテストを見て、自分のことのように
喜んでくれた。
［翔にぃside］
5人が揃った夕食後。
和「ふふっ…」
潤「くふふっ…」
何だか怪し気な笑みを浮かべる双子。
雅「…んだよ、気持ちわりーな！笑」
くははっ！俺も思ったけど口にしなかった言葉を
雅紀はスパッと。笑
和「気持ち悪くないよ！天才なんだから！」
潤「へへっ」
潤が溢す末っ子っぽい笑み。
嬉しい時とか、照れた時とか多いんだよね。
ぜってぇ、言わないけどさ…可愛いの。笑
和潤「せーのっ！！」
『ジャーン！！』って効果音と共に突き出された
4枚の紙。
雅「えっ！すげー！！」
智「ふふ…頑張ったねぇ」
「…マジ？すげーじゃん…」
反応が出遅れてしまったのは、あまりに
凄すぎたから…
だってテストで満点だよ？
それも双子揃って…4枚も…笑
でも、こんなに頑張ったのには思い当たる
出来事があって…
だから、言いたかったんだ。
『すごいな。すげー、嬉しいよ』
和「やったね、潤」
潤「んっ！ありがとっ！」
言った後で恥ずかしくなって…笑
でも和やかでワチャワチャした俺が大好きな空間。
雅「見せてあげたら？2人にも…」
智「そうだね。きっとビックリするねぇ」
和潤「うんっ！！」
声を合わせて頷いて仏壇に向かっていった双子。
並んで正座をして手を合わせて…
その姿は少しだけ大きくなった。
ありがとう、嬉しいよ…
END
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作者名：空
| 作成日時：2015年5月2日 14時
