1433.【3】 ページ33
［翔にぃside］
「とりあえず、
夜まで安静にな？」
潤「…ん…。…！あっ！」
病院に来てからも、キョロキョロして
落ち着かなかった潤は、智にぃと一緒に
診察室に入ってきた和を見て嬉しそうに笑う。
そういうことか…笑
潤「かずっ、こっち！！」
和「ふふ…」
和が恐がるから、潤の診察が始まる時に
智にぃに連れ出してもらったんだ。
きっとそれが嫌だったんだね。笑
「まだ起き上がらないでって…」
嬉しさの余り、上半身を起こす潤を慌てて
止める。
頭をかなり強打してるみたいだから、油断は
できない。
それに足も捻ってるし、体にもいくつも打撲傷が
あるから。
しばらくは痛いだろうね…
潤「ねぇ、帰りたいっ！」
「は？」
潤「ふふ…」
「ふふ。じゃなくて。笑」
潤は笑いながら「じゃあ、和あそぼー？」って
すっかり末っ子モード。
智「もうすぐ雅紀も来るって。」
潤「やったぁ〜」
智「んふふ…笑」
自分は手が痛くて出来ないからって、和がゲーム
するのをじっと見てて、楽しそう。
雅「遅くなってごめんね〜。潤、どう？」
潤「きゃはっ、もう治った！！」
雅「そっか、よかったね。みんなで食べよ〜」
和潤「わーい、やったぁ〜」
雅紀が買ってきてくれたカツ丼に飛び付く双子。
何か色々おかしかったぞ…笑
雅紀が普通に返すから聞き逃したけど。
潤「かずー、おいしいね〜」
和「んふふ…」
手が痛くてスプーンを握るくらいしか
出来ないから、和が箸でカツを小さくしてあげて
潤はそれをスプーンで口に運んでる。
完全に2人の世界。笑
食欲もあるし大丈夫そうだけど…
とりあえず最後に専門医に診断してもらって
家に帰ることに。
医「これ何本？」
潤「3本です！」
医「これは？」
潤「4本…、ねぇ、かずこっちにきて〜」
離れたところの椅子に、雅紀と座ってる和が
気になって仕方ないらしく。
さっきから何度も智にぃに「集中しなさい」って
叱られてる。笑
医「グーチョキパーって動かしてみて？」
潤「ん、できるよ？」
手が痛むから動きはぎこちないけど、脳からの
信号はきちんと伝わってるみたいで安心。
潤は適当に動かしながら、視線を和に
向けたまま。
智「じゅーん。先生の方を見なさい」
そっぽを向いている潤の顔を先生の方に向ける
智にぃ。
潤は「あ、かず…」って呟いて切ない声を
出す。笑
智「今は診察の時間。帰れないよ？」
潤「むぅ…」
和みたいに拗ねまくってた潤は、やっと診察を
終えた。笑
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作者名：空
| 作成日時：2014年6月15日 16時
