1050.【50】みんなの愛 ページ50
［和side］
手術から3ヶ月後の
検査の日。
脳「すっかり髪の毛のびたね〜」
澤先生がクシャクシャって撫でてくれた。
手足の不自由さもなくなって、すっかり元通り。
「ありがとうございました！」
澤先生に手を振って、智にぃと一緒に
家に帰ってきた。
智「かず？ここ、おいで？」
智にぃがソファーに座って隣をポンポン
して呼んでる。
隣に座ったら、あっという間に智にぃの胸元に
抱き寄せられた。
智「よしよし…よく頑張ったね…」
頭をポンッポンってリズムを刻んでくれて。
翔にぃにも言われてたんだ。
今日の検査でとりあえず区切りが付くって。
「…りがと、ありがと、う…」
俺からしたら、にぃ達と潤に感謝の気持ちしか
ないよ…
長い期間、俺の我儘と不安な気持ちに
寄り添ってくれて…
ほんと嬉しかったもん。
お腹に引っ付いて気が済むまで
泣かせてもらって。笑
ちょっと遅いランチを一緒に食べにいった。
もちろん俺のリクエストでハンバーグね。笑
にぃ達には内緒だけどね、俺にはもう一つ
楽しみがあるんだ〜。
それは潤が帰宅して、一緒にお風呂に
入ってから。笑
「ジャジャジャ、ジャーン！！」
智雅翔「…笑」
「ふふ…似合うでしょ？」
潤に頼んで、また髪の毛染めてもらった〜。
智「ん、似合うよ」
雅「あひゃ！いい感じ〜！」
翔「…」
やばい！翔にぃの視線が痛い…笑
「潤にやってもらったんだよ〜」
翔「…そりゃ、分かるけどさ。染めるのは
もうちょっと待てって言わなかったっけ？」
雅「ありゃ…許可なしでやったの？笑」
「…ちがう！！
だから、この区切りまで待ったよ？」
翔「そういうことじゃないんだよなぁ〜…
分かってるくせに。笑
もう…勝手なんだから…」
…ふふ、知ってたよ？笑
だから内緒でやったんだもん！！
「…も、でも、似合うでしょ…？」
翔「…その顔ずるいよなぁ〜…笑」
雅「こんにゃろっ！」
智「ふふ…」
「…いの、いいの…また、やって…？」
あんま近付いたら叩かれるかなって思ったけど
また翔にぃの大きな手でクシャクシャって
してもらいたくて…
翔「しょーがねーな…笑」
翔にぃは俺をぐっと抱き寄せてクシャクシャって
何度も撫でてくれた。
「よく頑張りました…」って言葉が嬉しくて…
ピタッと体を寄せていつまでも撫でてもらった。
「…れからも、頑張る。
ずっと、…てね…？」
この温かい空間が大好き。
みんなの愛が感じられるから…
だから、生きていきたい…
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作者名：空
| 作成日時：2013年11月10日 23時
