5人で生きてゆく…【幼き記憶】 (ページ49)

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49.【日常】ページ49

［雅にぃside］

和「じゅーん！
いこー！！」

潤「うん！！いこー！」

体調が良い日は元気に学校に
出掛けていく双子ちゃん。

それは前と何も変わっていなくて
俺らは2人の背中を見て、
今日も笑って生きていこうって思えるんだ。

疲れて仕事から帰ってきても「おかえり！
雅にぃ、お疲れ様！！」って
駆け寄ってくる和と潤に癒される。

俺もいい加減、しっかりした仕事について
家族を支えられる様にならないとな…

和「まさにぃー、ゲームしよー！！」

風呂から上がった俺の手をぐいぐいと
引っ張る和は、ニコニコ笑っている。

翔「雅紀ー、先に薬飲ませてやってくれる？」

和「だめー！ゲームしてからなの！！
まさにぃ、きてー？」

「ゲーム終わったら飲む？約束だよ？」

和「…ん。はやく、やろ？」

相変わらず和は薬が嫌い。

毎日必ず飲まされると、だいたいの子が
慣れるらしいんだけどね。笑

和は頑固だから、嫌なものは嫌！って
拒絶してる…

先生にも、カウンセラーにも
「慣れないね～」って笑われて
しまったくらい。笑

和「まだ、おしまいじゃな～い！！
これやるの～！！」

翔「かず？聞き分けないことばっか
言わないの！！雅紀と約束したんでしょ？」

和「終わってからだもん！」

さっきから、ずっとこれ…

じゃあ、いつが終わりなんだって
話なんだよね。笑

翔「そんなんだったら明日から時間決めて
飲んでもらうからね」

和「むぅ…翔にぃのいじわる…」

薬と水をもってきた俺を見て、
和はソファーにひっくり返って拗ねている…

翔「ほら、飲んだらゲームしていいから」

和「嫌！やだ！」

起き上がらせようとする翔にぃの手を
バシバシ叩いて怒ってる和は、やっぱり弟。

まだ幼い。笑

「どれが嫌なの？これ？」

和「…ぜんぶ。」

全部か…笑

救いようないな。

俺が苦笑いして頭を撫でたら、
和は体を起こして自分で薬を一つ取った。

和「…これは、飲める…」

「えらいね。はい、お水」

智「えらいね～、和は。」

和「ふふ…ほんと？」

智「うん。お利口さん。ね、翔？」

翔「え？あ、うん。和は偉いよな。」

和「…ふふ」

俺らに褒め倒されて
結局、全部の薬を飲みきった。

なんだかんだ言っても、まだ子ども。

いろんな手を使えば、騙されてくれる
可愛いお年頃だ。笑

和「一緒に寝よ～？」

潤「あ、俺も！！」

「よし、じゃあ布団敷くぞ！！」

和潤「わーい！！」

ワチャワチャとまくら投げをしていたら
翔にぃに叱られた…笑