少女、ヒーロー興味なし【ヒロアカ】 (ページ11)

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昨日通った道を辿るように学校へ向かえば、同じ制服を来た同じくらいの年の人達にたいそう見られた。入学した頃はこんなに見られなかったのだが、やっぱり前髪が変だったのか

視線を感じながらも階段を登って教室の前へ行けば、何故か自分を学校に来いと誘った幼馴染が壁に寄りかかっていたのだ。

恐る恐る近付いて声をかけようと口を開けば、彼の視界に私が入った瞬間、前と同じように腕を引かれて、教室の中へ連れて行かれた

『ちょちょちょ、爆豪くん』

「なんだよ」

『いや、私久しぶりの登校だからさ、まだ心の準備が必要っていうかさ』

男子に腕を引かれながら必死に口を動かす女子とは、周囲から見てどんな風に思われているんだろう。そんなのも気にする余裕があれば今すぐ欲しい

そして爆豪くんは右肩にかけてあった私の鞄を取ると、窓側の一番後ろの席に置いた。そして顎で「ん」と机を指される

恐らくそこは、私の場所

『…ありがとう』

「別にお前の為じゃねーよ！」

『分かったから、そんな怒んないでよ』

吠える爆豪くんを宥めて一度席についてみた。

クラスメイトの盗み見るような視線も、窓の外の木々や憎いほどの快晴も、全てが見渡せるこの場所。なんだ"個性"にピッタリだ、なんて妙にしっくりきた