信頼 ページ28
櫻井さんとの電話を切ると、何度かかけ直してくれてたらしい二宮さんにかける。
『もしもし？』
声は冷静だけどワンコールで出た辺り、
心配させちゃったかな。って申し訳なさが募る。
｢今日はご迷惑をおかけして……｣
『じゃなくてさ、』
すみませんでした、も言わせてもらえず遮るその声は少しだけ苛立って聞こえた。
『なにしてんの。どこいんの。』
｢ええと…………｣
有無も言わせないようなその口調に戸惑いながら、さっき櫻井さんに言ったことと同じように伝える。
『…………………あ、そ』
沈黙のあとに呟かれたその一言に背筋が冷たくなった。
……………呆れられた？
自分勝手なやつ、って軽蔑された？
でもそれは仕方がない。
私だってそう思う。
けど─────
一番最初に私に"泣いていい"って言ってくれた人
優しく手を差し伸べてくれた人
｢……………………すみません、｣
気づくと溢れた涙がバレないように少しだけ鼻をすすって声を絞り出す。
………しょうがないじゃない。
覚悟を決めて、そのまま電話を切ろうとおろしかけた手の中。
『……………………信じるから』
聞こえたのは私を包み込む温かい言葉。
｢……………え…………？｣
『お前は仕事よりプライベートを優先させるような無責任なやつじゃない。』
｢………………｣
『その状態で行かなきゃなんないんだからよっぽど大事なことなんだろ？
多分………………嵐のことだろ？』
｢っ、｣
『まあ翔ちゃんも同じこと言っただろうからそっちにしてくれてもいいんだけどさ、
なんかあったらすぐ電話すること。
いい？
お約束、守れる子でしょ？』
｢……はい、｣
………さっきまでの苛立ちが嘘みたいに優しい声で子供をあやすみたいな話し方の二宮さんに、
必死でこらえてた涙がまた静かに頬を伝っていく
『ほおら、泣かないの』
隠してたのに見抜かれて、
もういいやって嗚咽まで零れていく
｢っ、どして、｣
『ん？』
｢どうしてわたしのこと、っ、｣
『信じられんのって？』
上手く話せない私の心を上手に読む人。
『だってAは俺らの仲間でしょ？』
『俺、芸能界の人なんて絶対信じないけど
唯一嵐のみんなのことは信じることにしてんの。』
『Aは嵐だから。
だから信じんの。』
『だからさ。
お前もお前のこと信じてやることやってきな』
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ちぃ(プロフ) - おかえりなさい！長らく更新されてなかったので半分諦めつつも、素敵なお話しなので登録解除も出来ずにいましたが… 戻ってきて下さってありがとうございます！ 退職万歳＼(^o^)／ (2021年9月21日 12時) (
レス) id: 038f602d6e (このIDを非表示/違反報告)
れい(プロフ) - 初コメです！hiroさん戻ってきてくださって嬉しいです！！あと、退職おめでとうございます笑笑 お話の続き、楽しみにしております。気長に待っておりますので、ご自身のペースで更新なさってください！ (2021年9月20日 1時) (レス) id: c72bd2a0fb (このIDを非表示/違反報告)
∞横山あらしちゃん∞(プロフ) - 初めまして。この作品が大好き過ぎてずっと待っていました(´；ω；｀) これからも楽しみにしております！！ (2021年9月16日 23時) (レス) id: b6736fcc7a (このIDを非表示/違反報告)
ほしにゃあ(プロフ) - ここで更新終わりなのでしょうか…？続きが気になってしまいました…！主人公ちゃんの成長を見守りたいてす！ (2020年12月29日 3時) (レス) id: 5991f59eda (このIDを非表示/違反報告)
hiro(プロフ) - かずなさん» ひー！！！さっそく戻ってきていただけるなんて……………ありがとうございます(ToT) (2020年1月14日 19時) (レス) id: fea287eb7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：hiro
| 作成日時：2019年7月19日 9時
