同居人はＪ。 (ページ38)

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ムカつき度満載ページ38

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衣装に着替えたのはいいけど…

「何故、トナカイ‼」

「だって、このシーンの日設定がクリスマスなんですもん」

もんって…男が言うなっつーの。

「やるなら早くやりましょ」

「はい、お嬢様‼」

私は沢木さんに殴りかかろうとしたら…

反射神経が良かったのか、交わされた。

「お嬢様、怖ると可愛い顔がもったいないですよ？スマイル‼」

ムカついたけど、関わってると時間の無駄。

「戸村ディレクター、仕切って下さい‼」

「すまん…最近寝不足でな」

そして、撮影が始まった。

“クリスマスの日にティッシュ配りをする私”

“めっちゃ爽やかそうな男性にティッシュを渡した…”

「いらねーよ」

「ティッシュを……な…なな…」

「カット‼大橋、ちゃんと言え‼
目の前にムカついた人がいたら、言えんだろ‼」

「もう、Ｊ自体がムカつき度満載ですよ…
そっか、なら言えるかも‼」

「こら、ムカつき度満載ってなんだよ…」

「始めて下さ～い」

「無視すんな‼」

321…

「いらねーよ」

「ティッシュを舐めんな‼」

「は？何いきなり…
つーか、君…トナカイって…可愛い顔してんね？」

え？何これ何これ…

こんなセリフありやした？

考えてる間にもＪの顔が近づいて来る。

私は思わず、目を閉じた。

「キス、されるとでも思った？」

「…な、んっ//」

されてるし…

ヤバい、泣けてくる…

「はい、カットー‼」