同居人はＪ。 (ページ24)

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令嬢ですが、何か？ページ24

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それから、撮影は順調とは言わないが…

1シーンに2,3回くらい撮り直したお陰で、普通なら18:00に終わるはずが…

20:00に終わった。

共演者もぐったりで、この瞬間に疲れたという言葉を一気に聞いたのは、ヤバかった。

なのに、Ｊは…

「何かまだ物足りねぇな…」

「いい加減にしろ‼この俺様Ｊが‼
共演してる女優や俳優の気持ちも考えろ‼」

「A、どうした？」

「どうしたもこうしたもないわよ…
あんたのお陰でね、どれだけ時間を無駄遣いにしたと思ってんの？

あんたはまだ独身でいいのかもしれないけど、既婚してる人たちの身にもなんなさいよ‼」

『あ、あの子…本当に令嬢？』

何今の言葉は…

「令嬢ですが、何か？」

『し、失礼しました…』

「ごめん…帰るか」

Ｊは頭を掻きながら、スタジオを後にした。

私はデスクの椅子に掛けてある上着を羽織り、デスクトップの上を片付けた。

「なぁ、松本とはどんな関係なんだ？
さっきもだけど、あんな風な大橋見たの初めてなんだけど…」

「あ、他の人には内緒にしてくれますか？」

「そういうことなら、内緒にする」

「実は…同居してるんです」

「え、マジで？」

めっちゃ驚かれたけど、なんかあったら相談乗るから…みたいなことを言われ…

戸村ディレクターがそんなに悪い人じゃないような気がしてきた。

「戸村さん、ありがとうございます」