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△一話 ページ2

朝。
それは朔間家にとって、きてほしくないもの。

吸血鬼である私やお兄ちゃんは光が嫌いだから、朝は起きれない。寝ていたい。


だから今日も本能に従って温かいお布団の中で再び意識を手放し……




「おい!A、寝るなって!!」




……手放して夢の中へ行くことは出来ず、真緒兄の声が部屋に響き渡る。

私は眠いんだよ、寝かせてよ真緒兄。




「うるさいなぁ〜真緒兄静かにしてぇ……」


「朝いっつもそのセリフ言うよなお前……
凛月も起きたんだからお前も起きろ」




ほら、と言いながら私の反対側を指差す真緒兄。




「凛月も寝てるじゃん……」


「え?って、おい!凛月は歩きながら寝るな!!Aも布団に戻るなっ!」




その後も真緒兄は早く起きろだの、学校に遅刻するだのグチグチ煩いから私と凛月は仕方なく起きました。


仕方なくね、仕方なく。




「うぇ……今日一段と日差しが強い……」


「本当だ……俺もう無理」


「おい凛月、家の中に戻ろうとするなよ」




まぁ、あれだね。私は迷惑かけてる側だけど真緒兄お疲れ様。




「こりゃ駄目だ……おいA。帰りになんかお菓子買ってやるから凛月を説得してくれ……」


「お、お菓子!?ほんと!?」




私はお菓子が好きなんです。甘いの美味しいじゃん。

しかも、いつもは凛月が作ってくれるから市販のお菓子は最近食べてないんだよね!




「よし、お菓子の為だ!
凛月〜、学校行こ?眠くて日差しが強いから辛いのもわかるけど、頑張ろ?」


「うぅ〜……Aが言うなら……」


「本当、お前はAの言う事だけは聞くんだな」


「だってAなんだもん」


「答えになってない」




凛月を説得したはいいけど、今度は私が死にそう……

無理、歩けない。うん。




「真緒兄、おんぶ〜」


「いや、しねーぞ?」


「駄目だよA。ま〜くんは俺をおんぶするんだから」


「いやだから……」


「いや、私をおんぶするの!」


「俺の話聞け…?俺はどっちもおんぶしねぇからな?」


「えぇ〜」


「ケチ〜」




もう本格的に辛いよ。

どちらが真緒兄におんぶされるか対決をしている内にいつの間にか学校まで着いていた。




「やっと着いた……この二人連れてくるの嫌だ……」


「今日はどこでサボろうかな〜」


「あ、私も凛月と一緒にサボる〜」




学校に着いてサボりの話をしてたら真緒兄にチョップされました。痛い。

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べベンべエエェェ - この作品好き応援してる、だから頑張って (2022年1月16日 17時) (レス) @page14 id: ce3d8a7ebf (このIDを非表示/違反報告)
チョコトースト(プロフ) - 厚かましいのですが五奇人をば出してもらいたいな~なんて…_-)))チラッ (2017年10月4日 14時) (レス) id: e06a8be11d (このIDを非表示/違反報告)
抹茶ミルク - リクエストします!trickstarも出してくれませんか? (2017年9月29日 1時) (レス) id: 4168600fc9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:平餅 | 作成日時:2017年9月9日 23時

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