15.名前を ページ16
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ひらひらと空から雪が降って来る。
アイツと出会った日も、こんな風に雪の降る夜だったな。
目を瞑り、いつものように頭に思い浮かべるのはアイツの顔。
今頃アイツは何をしているだろう。
俺とは反対の世界を歩んでほしい。日の光を浴びる表世界で笑っていてほしい。
アイツとは、決別した。
一緒に居るなんて到底できない。俺たちは一緒に居れば二人で一緒に堕ちていくだけだ。
もしこの世界が海に沈んで、一人だけが乗れるボートが浮かんでいるのだとすれば
俺は迷わずアイツをボートへ乗せるだろう。
けれど、過去の俺ならきっと一緒にボートに乗り、海の底へ沈むことを望むだろう。
それほどに、あの頃の二人は愚かで孤独だった。
「…藤島A。」
アイツの名前を、ボソリと呟く。
「A、愛してる。」
親愛なる藤島A。
元気でいますか。笑顔は枯れていませんか。他の誰かを深く愛せていますか。
ずっと来るはずない貴方との日々を願ってしまったことは、墓場まで持っていきます。
だから、どうか――…
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蘭「幸せだなぁ、三途?」
どうか、幸せになって。
蘭「こんないい女隠し持ってたなんてな。」
幸せに…なるハズなんだ。
蘭「三途を解放してやるって言ったら泣きながら股開いたぜこの子。可愛かったなぁ。
マイキーの命令がなきゃ監 禁して俺専用のペットにしてやりたかったのに。」
この紅は、誰のだ?
蘭「悪いな、ボスの命令だ。」
スーツのベルトを締め終わった灰谷が部屋から出ていく。
部屋に残されたのは、俺とひとつの死体。
女の死体の股下からは、白濁液が伝っている。
コイツの顔、見たことある。
「…A?」
どうして、アイツがここに居る?
なんで、こんなにも真っ赤なんだ?
「おい、返事しろよ」
何度も何度も
名前を呼び続けた。
けれど、ソイツから返事が返ってくることは一度も無かった。
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りお - とっても刺さる素敵な作品でした(;o;)春千夜にも夢主にもガンダーラで幸せになってもらいたいと思いましたT^T (2021年10月31日 1時) (レス) @page17 id: fffe7db0be (このIDを非表示/違反報告)
れいん(プロフ) - 寝る前に読んでみたら 一つ一つの言葉が凄く刺さって 涙出ました (2021年10月31日 0時) (レス) @page16 id: 817f921072 (このIDを非表示/違反報告)
Ibibubu(プロフ) - 本当に作者様の書いた作品が凄く好きで、素敵な作品をありがとうございます (2021年10月29日 23時) (レス) @page18 id: 9aefec9a34 (このIDを非表示/違反報告)
りぃ - すごいな、これ… (2021年10月29日 1時) (レス) @page18 id: 0e789b8f74 (このIDを非表示/違反報告)
不夜城・レイス(プロフ) - 一行一行が凄い感動しました(泣) これからも応援してます! (2021年10月28日 19時) (レス) @page12 id: 23f9dcf647 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:平 | 作成日時:2021年10月24日 21時