【ヒプマイ】僧侶の世話役は何故か色んな人から好かれます。

34話 ページ35

sideA

皆様の何気ない日常ってなんですか？

私の何気ない日常は

空却｢離せー！こんのッ！｣

幼馴染から罵倒されることです。

その幼馴染は現在引き摺られております。

A『和尚様の説法中に寝たり逃げ出したりするからです。』

空却｢良いから離せよ！｣

……

パッと手を離します。

空却｢…は？｣

A『離しましたよ。』

空却｢…ジジイのとこ連れてくんじゃねーのかよ。｣

A『そうですね。そう言われました。』

空却｢なら……｣

A『時間なので失礼します。』

空却｢なっ｣

自分からくっつくなら和尚様の所に行って欲しいんですが。

空却｢…なんの時間なんだよ…｣

？

空却(拙僧より優先する事ってなんだよ。)

A『ここは私の職場です。仕事ですよ。』

箒を持って外に出ます。

落ち葉が多くなりましたね〜。

A『空却、重いです。』

空却｢知るかよ。｣

A『離れなさい。』

空却｢やなこった。｣

何故〜。

A『どーろに咲く花♪蓮の花〜♪』

歌いながら掃除します。

御本尊前の賽銭箱がある階段に空却が座りました。

A『夜更かししましたか？』

空却｢してねーよ…｣

A『だいぶ今日は眠そうですね。』

空却｢……｣

ウトウトしてる…

A『空却、寝るなら布団で寝なさい！』

空却｢…A｣

？

A『なんですか？』

返答がないですね…

A『なぁに？』

覗き込むと、

抱き枕みたいに抱かれました。

そして寝ました…

少し幼い寝顔。

A『空却。ここで寝たら駄目です。』

空却｢…｣

A『空却。』

ゆさゆさと身体を揺すっても起きる気配はない。

A『くーこー。』

はぁ。

誰か来てくれないですかね…

｢すげーことになってるな。｣

あ。

A『せんせぇ！』

最近よくいらっしゃる。

獄｢嬢ちゃんまた助手してくれ。｣

良いですけど…

A『くーこー！起きなさーい！』

先生が空却に耳打ちしてる…

空却｢っ!!｣

わぁ！？

空却｢ざっけんな！この銭ゲバ弁護士が！｣

寝起きの開口一番が悪口。

そして余計に私との距離近いですね…

キッとした顔で私を睨む。

A『なんですか。』

空却｢てめぇは拙僧のもんだ……｣

何事ー。

皆目見当もつきません。

A『ど、どうしたんですか。先生は空却に何を…』

獄｢んー？男の話。｣

分からないという事だけ分かりました。

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