【ヒプマイ】僧侶の世話役は何故か色んな人から好かれます。

32話 A.R.B編 2 ページ33

sideA

うぅ……

人が多い……

空却｢拙僧から離れんなよ。｣

A『く、空却…ま、待ってくださ…』

空却と私では元々歩くペースが違いすぎます…

東都の人達は歩くスピード速い気がします…

A『わぁ！』

手を引かれると

空却｢離れんなっつーの。｣

私の手首をガッチリ握り歩きます。

A『く、空却速いです』

獄｢嬢ちゃん、担いでやろうか？｣

やです！

獄｢照れんなって。｣

大衆に注目されてるし、恥ずかしいです！

首をブンブン振ると

獄｢嬢ちゃんならいつでも歓迎するぜ？｣

諦めてくれたような…くれてないような…


会場に着いたら密集してます…

A『ま、迷子にならないようにしなきゃ…！』

空却｢早く来い。方向音痴。｣

失敬な。

私の腕取れないかな…

A『く、空却…痛いです……』

空却｢とっとと来やがれ。｣

むぅ…

空却｢おい、獄。席どこだ。｣

座席指定なのですか？

獄｢いや、書いてないな…｣

あ…

十四｢はぁ……はぁ……｣

A『十四くん。大丈夫ですか？お水飲みますか？』

獄｢嬢ちゃんは誰に対しても献身的だな。｣

別に自己犠牲はしておりませんが？

十四｢あ、ありがとうございま…ヒィ！｣

？？？

背中が重い……

A『く、空却？』

空却｢飲みもん!!｣

うるさっ！？

A『耳元で叫ばないでください。』

リュックから飲み物を出して渡します。

A『はい。どうぞ。』

空却｢ん。｣

獄(ナチュラルにキャップを外して渡す辺り良い女。)

A『私も飲みたいです。』

空却｢ん。｣

十四(か、間接キス……！)


獄(少しの間ですら世話係が離れると機嫌が絶不調だな。)

A『どこか4人座れる場所ないでしょうか…』

獄｢そうだなぁ……｣

長身の先生と十四くんに任せたいですね。

獄｢嬢ちゃん見えるか？｣

なっ！

A『み、見えます！私そんな小さくないですよ！』

空却｢この中で1番チビだろ。｣

〜!!

A『私の体長を馬鹿にしてますけど！私と空却そんなに変わりませんからね！？どんぐりの背比べですよ！』

空却｢てめぇ！表出ろや!!｣

ここは表(野外)です。

獄｢俺の膝上に乗っても良いぜ。｣

！？

A『乗らなくても見えますっ！』

馬鹿にしないでください!!

空却｢…………ﾁｯ…｣

舌打ち！？

空却｢さっさと座んぞ。｣

そうですね。

楽しみなような

少し怖い気持ちは何故なのでしょうか。

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