今夜はパーリーナイト!のはずが、どうせ寝落ちするのがオチ。 ページ13
「ちょ、総悟さん!手!」
そう、離してくれたのはいいが、今度は手を握ってきた。左手が封じられる。
「いいじゃねェか。別にこれは苦しくねェだろィ?」
ニヤリと総悟は笑う。Aが言い返そうとしたその時。
「お前らとっとと寝ろ。というか寝るぞ」
土方が戻って来た。しかも手に枕を持って。
って、アンタもかいぃ!
そしてそのまま総悟の反対側に枕を置くと何事もなかったように寝る準備を始めた。いや、何してんのこの人。
「ちょ、土方さんまで何やってんですか!2人とも部屋戻って下さいよ!」
「もう諦めなせェA。真選組の上から2番目と3番目を止めれるやつなんてもう後近藤さんしかいねェよ。そして、その近藤さんは今部屋でいびきかいて寝てまさァ」
「そ、そんなぁ…」
せっかくゆっくり休もうと思ったのに…
が、Aは疲れて、もう反論する気にもならなかった。
布団は3人でギュウギュウで、そしてとても温かくなっていた。
布団って誰かと寝るとこんなに温かいものなんだ。
初めて…知ったな…
瞼が重くなってくる。
「ん?あり?A?もう寝るンですかィ?これから土方の顔に落書きパーティー…」
「誰の顔でパーティするってー?」
「なんでィ。起きてたのか土方。まーいーや。俺1人でやって朝一でAに見せるか」
「んなことさせるかっ、この!________」
昔は、1人で冷たい床の上で寝るのが普通だった。一緒に寝ようとか言ってくれる人なんていなかった。思ったこともなかった。こんな賑やかであったかい中で寝るのは初めてだった。手を握ってもらうとこんなにあったかいんだな。こんなに、安心…するんだな……
気づけばAから規則正しい寝息が聞こえてきていた。
「ホントに寝ちまったぜィ、Aのやつ」
「疲れてたんだろ。俺達も寝るぞ、明日早ェんだから。遅れたら許さねェからな、総悟」
「俺ァ明日非番でさァ。ヘヘッ、ざまァみやがれィクソ土方ァ。目の前で二度寝かましてやりまさァ」
「クソッ!ホントに寝るからな!俺は!付き合ってられっか!」
そうして、本当に3人とも寝てしまった。
それから、Aが、いつの間にか右手にも新しい温もりが増えているのを知ることになるのは、また、平和な明日の朝のお話__________。
。
平和な日常編に入ります。穏やかな夢主ちゃんのゆるゆるライフをどうか優しく見守ってやって下さいませ。アホ作者の更新は、もっと優しくお願いします!(爽笑)
さあ訪れた平和な朝!……ん?へい…わ?→←夜中に騒ぐとなんか出る。よ?
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作者名:*kuro* | 作成日時:2019年6月9日 23時