感謝からの…… ページ13
Aは後ろを振り返った。
そこには銀髪天パの男がいた。
男「なあ、総一郎くん?」
総悟「旦那ァ、いたンですかィ……
でも、せっかくの登場シーンだからってかっこよく出ようとしてやしたけど、名前、間違ってやすぜィ。総悟でさァ。
いつになったらちゃんと間違えずに呼んでくれるンでさァ……」
男「あれ、そうだっけ?悪ぃ悪ぃ、次からはちゃんと気をつけるって、総吾郎くん!」
総悟「あ、もういいです旦那ァ。もう俺はアンタになにも求めやせん。」
スゴい。
Aは思った。
あの総悟を押している。
総悟「ハア……。分かりやしたよ、俺が払えばいいンだろィ?A、今回のはチャラだ。忘れな。」
わーい!
この人本当にスゴい!
が、Aが感心したのも束の間。
男「よォォォォォし!ゴチになりまァァァァす!
いやぁ、助かったよお、俺、万年金欠だからさぁ。うんうん、今度なんか奢ってあげるよ、うん、今度。」
Aは、尊敬の眼差しをすぐに軽蔑の眼差しへと変えた。
自分が奢られたいだけか……
しかも、自分たちより歳上だと言うことは普通に見て取れる。
私の尊敬を返せ。
そんな感情を込めて見てみる。
男「ん?あれれ、さっきまで助けてくれてありがとう!お兄さんかっこいい!みたいな目を向けていてくれたのに、なんで今はそんなゴミ見るみたいな目で俺を見てくるの……銀さん、泣いちゃうよ?」
後のことは思ってない。
そう思いながらも口には出せなかった。
さすがに初対面の人と話すのは、まだ無理そうだ。
そこへ、また聞いたことの無い声が2つやってきた。
少年「銀さーん!ちょっともう、どこに行ったかと思ったらこんなところに!少しは真面目に仕事して下さいよ!
あっ、沖田さん、こんにちは!
それと……え、どちらさま?」
少女「あっ、銀ちゃんだけずるいネ!私も食べたいアル!おばちゃん、もう一本!
……それで、なんでここにサドがいるネ!サボりかヨおい!なんとかい……え……誰アルか、この子。」
3人に一気に見つめられ、Aはたまらず総悟の後ろに隠れてしまったのだった。
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作者名:*kuro* | 作成日時:2019年6月9日 23時