命の使命【薄桜鬼】 (ページ9)

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幹部ページ9

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｢女の子を、こんな形で1晩おいてしまって悪かったね。今縄をほどくから｣

そう言っておじさんは手足を縛っている縄を解いてくれる。
昨晩、私を連れてきたであろう2人の仲間だろうか。

｢さ、解けたよ。立てるかい？｣

『ありがとうございます。あの、あなたは…？』

｢私は井上源三郎。昨日君を連れてきた2人と同じ、新選組の幹部だよ｣

『新選組！？』

｢ああ。今、幹部が集まって君について話している。1度話を聞きたいと言っていてね。ついてきてくれるかい？｣

『……はい』

新選組……
幕府に仕える人斬り集団って聞いたことがある。
この人…井上さんも、ついてきてくれるかい？なんて優しい言い方をしたけど、断るなんて答えはないんだろう。
私は大人しくついていった。

｢今から会う幹部たちも、皆見た目は怖いけど、優しい人たちばかりだからね｣

『はあ…そうなんですか』

優しいかもしれないけど、初対面で会う自分に最初からそんな人なんていないだろう。
…怖いとしか言えない。

そんな言葉を交わしながら、井上さんについていくと、1つの部屋の前にたどり着いた。

｢みんな、つれてきたよ｣

その言葉と共に開かれた障子の先には、いかにもな雰囲気を放っている男たち。

だが、私はその人たちの容姿を見て、愕然とした。

『(……え、髪の色って、この時代でもこんな派手だったっけ？)』