卅参節 『ムスタシム王国』 ページ5
「国を作ったら治水工事やら財政やら居住区問題やらで大忙しで。シンが迷宮を攻略して手に入れた財は殆ど建国に使ってしまったし。大量の書類を捌くのに必死で……最高記録は7日連続徹夜ですかね。一日15分は仮眠を入れてたのでなんとか生きていけました。
建国してから一年半経つとなんとか政治が軌道に乗ってきて、休暇を取る余裕も出てきました。文官や武官、国民も増えて、やっと国が国らしくなりました。
これでもう安心だなぁって建国当時の仲間―――ヒナホホとドラコ−ンっていうんです。彼らと話していたら、突然あのバカ王がこう言ったんですよ。「俺はムスタシム王国に行く!」阿呆かあいつは!国王が国から出て旅行行ってどうする!あぁ、思い出したら腹がたってきた……」
拳を震わせるジャーファルをAは宥めながら、話を続けるよう催促する。
「ごめんね、話止めちゃって。―――――結局、シンは何言っても聞かなかったんで渋々ムスタシムに送り出したんですよ。そしたらなんかムスタシムでは、マグノシュタットという学院が
殺気立つ学院で、シンは一人の女の子を見つけました。その子は自分が持つ才能を反乱に使わせられようとしていて、それが嫌だって泣いてたんですって。それを見たシンは彼女を助けるためにマグノシュタットの学長と交渉して、反乱の最中にマグノシュタットから脱出したんです。
反乱ではムスタシムの王族・貴族が次々殺され、王国は血に染まりました。―――――あんたこんなことして馬鹿か、あんたが戦争に巻き込まれて死んだらどうするんだよ!!って説教してやりたかったですよ。けどね、できませんでした。
シンがマグノシュタットから持ち帰ってきたものは、今私にとって彼の命と等しいくらい大切な少女だったんです。最初は心を開いてくれなかったんですが、一緒にいる内に魔法のこととかについて色々話してくれるようになったんです。今じゃもうシンドリアに貢献してくれる立派な大魔導師になりました」
ここまで話を聞いたAは、まさかと思い、元いた部屋のある方を向く。
Aの考えに気づいたジャーファルは――――彼の癖なのだろうか――――口元に袖を当ててクスリと笑った。
「そうですよ。その女の子がヤムライハです」
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表ヒナタ(プロフ) - ブラッキー×リーフィアさん» 別アカですみません、裏ヒナタです。コメントありがとうございました!面白いと言っていただけてなによりです(´∀`*)続き頑張って更新し続けますので、ゆったりお待ちください! (2014年10月30日 20時) (レス) id: f759972714 (このIDを非表示/違反報告)
ブラッキー×リーフィア - おもしろい!!(>∀<)/続きが気になります!! (2014年10月28日 19時) (レス) id: d1bbfb5376 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:裏ヒナタ x他1人 | 作者ホームページ:ホムペなんてないのだよ
作成日時:2014年10月27日 15時