夢で会えたら【N/S】 (ページ21)

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21.ジョウダンページ21

電車を降りて、二人の家まで歩く。

家が近づくに連れて繋がれたままの手が恥ずかしくて、くすぐったい。

和「…このまま、俺の部屋寄ってく？」

繋いだ手にぎゅっと力が入れられる。

ドキン…とまた鼓動が大きくなる…//////。

電車から降りて、夜風に当たりながら
ようやく覚めた身体が、また熱くなる気もしてくる。

あ「うん？…うん。え、あーっと……//////。」

そんな私を見て、
和也は繋いでない方の腕で鼻を抑えながら
くくって笑った。

和「冗談だよ、ばーか。」

あ「ジョ、ジョウダン？
……あ、冗談ね。」

片言の日本語が出て、自分でもびっくりして口を抑える。

和「ははっ(笑)ジョウダンのウをそんなハッキリ言うやつ初めて聞いたわ。」

やだやだ、動揺してるのがばればれじゃないか。

"遠慮しないから覚悟しろ"

さっきの和也の言葉が頭の中でぐるぐる回る。

和「今日は大人しく帰りますよ、幼馴染みの和也くんは。
次会った時は、彼氏の和也くんなんで。
そこんとこ宜しく。」

そういうと人差し指と中指で、私の頭をえいっと押した。

不思議なことに、ニッと笑ってる和也が、昨日までとは違って見える。

もっとカッコ良く……見えたりしちゃったりなんかして…//////。

少女漫画のカップルのような事をされて、胸がキュンキュン締め付けられる。

あ「なによそれ。ふふふ。」

和也の言った言葉の意味が分からない訳ではないけど、恥ずかしくてごまかしながら。

でもドキドキしちゃって…//////。
嬉しい私がいる…//////。

あ「…和也。今日はありがと…。
その、いろいろとさ。…
私も…和也が好き…なんだと…思う……//////。」

恥ずかしくて下を向いたままそう伝えた。

和「…お前な。
何のために俺が冗談にしてると思ってんのよ。
………あー、ばかばか。」

和也は拳で自分の太ももを横からバシっと叩くと、ふぅーーっと空に向かって溜息を吐いた。

…………？

和「あ！大事なこと言うの忘れてたわ。」

あ「…え？なに？」

和「櫻井先輩。あんま世話かけんじゃないよ。
あの人お前ん事………あのほら、仕事の邪魔しちゃわりーから？
だから、な！いいな！」

…………？

よく分からないけど…。

とりあえず

「うん…。」

って答えて、私は家に入った。