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eine Abstraktion 3 ページ5

新興都市神浜市。
名前こそは存じ上げていたが、実際に神浜へ訪れた事が無い私は、神浜の的確な位置等知る筈も無かった。

麻里亜「うぅ……結構交通費ある…。」

スマートフォンの画面に表示された金額は、現在パスケースに収められた金額では足りなく、私は断腸の思いで現金を下ろしてきた。

麻里亜「…まあ、いいか。来週もまたバイト頑張らないとな……。」

ドンっ

突如として、私の前方から歩いてきた高校生と思しき男の人が、肩に当たってきた。

麻里亜「……った…。……あ、あの…大丈………。っ…!?」

私の肩にぶつかったその人は、まるで魂が抜け落ちてしまったかのように、虚ろな目をして、何かに導かれるように只々真っ直ぐに歩いて行った。

しかもその人の首には、黒い紋章が刻まれていた。

…………あれは………

麻里亜「魔女の口付け…!!」

間違い無い。あれは魔女の口付けだ。

麻里亜「あ、あの!待って!待ってください!!!」

必死の思いで腕を掴んだが、相手は私を引き摺りながら只々歩き続ける。

…人間とは思えない程に強い力だ。

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作者名:日名無 りん | 作成日時:2020年1月7日 0時

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