【FAIRYTAIL】傷 (ページ10)

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第9話　想ってやることなかれ(※ナツSIDE) ページ10

「ぜってーぶん殴る！！」

「Aが傷ついてんだ！
　十発ぐらいは殴らせろ！！！！」

オレ等は黄昏の鬼(ﾄﾜｲﾗｲﾄｵｳｶﾞ)の目の前にいる。

なのに今じっちゃんとエルザ、ミラがオレ等の前に立ちふさがっていた。

「事情はどうであれここに入れることは出来ん」

「お前らが話し合いに入るとギルド破壊だけじゃ済まなくなるからな」

ミラは「Aがどうかしたの？」とこっちによって来る。

オレとグレイは顔を合わせるとどうしようか、と目でアイコンタクトをする。

「それは言えねーけど、Aが傷ついたんだ！！
　なんか言ってやらねえと！！！」

「Aはなんと言っとるんだ」

「は？」

「Aはお前らにそんなことをしろと言ったのか、と聞いとるんじゃ」

じっちゃんはふぅ、とため息をつくとオレ等のとこにやってきた。

「お前らはまっすぐで善か悪か見極めることも出来る。
　だがな、人の気持ちを汲み取ることも強さとは違うか？」

「「…」」

「大丈夫。私たちが仇を打ってこよう」

「ギルドを壊さない程度にね、ふふ」

じっちゃんたちは、オレ等にそれだけ言い残すと
黄昏の鬼(ﾄﾜｲﾗｲﾄｵｳｶﾞ)の中に入って行った。

人の気持ちを汲み取るか、か。
よくわかんねーけど気持ちを分かってやることが大事ってことだよな。

「A探しに行こうぜ」

「おう」

オレ等はまたマグノリア街に向かい走り出した。