【FAIRYTAIL】傷 (ページ2)

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第1話　いつもページ2

「ロメオ君、まだここで待っているの？」

「A姉…」

今はX791年、ここはフィオーレ有数の貿易港であるハルジオン港。
仕事の帰り道、ロメオ君は海の向こうをどことなく遠くを見つめていた。

「さすがにもうナツやルーシィたちは…」

「うん、そうだね」

いつも仕事帰りはこうだ。

仕事の帰り道必ずハルジオン港に寄る。

ロメオ君がこんなことをするようになったのはあの事件があった7年前。

ナツたちが天狼島にS級試験を受けている最中、その天狼島が一瞬にして消滅した。

その原因は『アクノロギア』という竜。

消滅した後の天狼島近海のエーテルナノ濃度は歴代史上の異常値を記録している。

色々な機関が捜してくれたらしいんだけど、誰一人として見つかっていない。

ギルドの皆は私やロメオ君には「まだ生きているかもしれない」って言い聞かせてるけど
本当は皆私たちがいないところで一杯一杯皆のことを想って泣いていることを私は知ってるよ。

「A姉、帰ろうか」
「う、うん！」

その日からロメオ君は笑顔を一切見せていない。
いや、私もかな。