禪院直哉という男 ページ29
・
五「あ、いたわ。」
人差し指を立てた五条が発した言葉に一同耳を傾ける。
家「どんな奴?」
五「禪院直哉。禪院家の奴で歳は24歳。男尊女卑の思考持ってて歪みに歪んでるけど顔は良い奴だよ。良かったなA」
『何が良かったんです?その方歪んだ人間なんでしょう?馬鹿なんですか?』
夏「シンプルに悪口笑」
七「もう五条さんで良くないですか?」
灰「それ俺も思った。」
五「は、」
家「もうこの時間が無駄。」
夏「解散しようか。」
『え、?』
夏油のその一言で皆がいっせいに教室から出ていった。
教室に取り残されたのは私と五条さんだけ。
五「え、こわ。何が起こったの」
『奇遇ですね。私も同じことを思ってます。』
・
・
教室内に気まずい沈黙が流れる
『……帰らないんですか?』
ふと五条さんを見てみると、その白い肌は夕日に照らされてオレンジ色に染っていた。
五「おまえもだろ。」
『それもそうですね…。』
そうは言ったものの中々席を立つ気になれない。
脱力感というのだろうか。一日で色んなことを知りすぎたせいで頭が痛い気がする。
五「歌姫にはなんて言うんだよ」
『なんて……言ったらいいでしょう。』
五「答えになってねーよ。」
『…………私の事、もらってくれないんですか?』
疲れているせいで普段なら言わないようなことを言ってしまう。
五「え、」
『見ず知らずの人に嫁ぐのであれば五条さんにもらわれた方がマシです。』
五「マシってなんだよ。俺は婚約者候補がたくさいんの!お前より可愛くて性格もいいやつが沢山。」
チク
糸(なんでしょう、胸がチクチクします……。不整脈でしょうか?)
『………………部屋に戻ります。』
五「お、おー。」
帰り際に見えたAの顔は今にも泣き出しそうで
声をかけるべきか迷った。
五(……俺、回答ミスっ、た……?)
教室内には追いかけなかった後悔とこれから先の不安だけが残った。
557人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
sou(プロフ) - 時々表示で出てくる糸()は夢主ちゃんの心の中で思っていることでしょうか??あとご都合呪術万歳です! (2022年2月27日 16時) (レス) @page45 id: 26a665cc7a (このIDを非表示/違反報告)
Men(プロフ) - まりさん» 良かったです泣これからも作品を楽しんでいただけると嬉しいです! (2021年2月21日 21時) (レス) id: 9d36de4dc7 (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - Menさん» いえいえ、お気になさらずっ!一人二役あるのでっ!! (2021年2月21日 21時) (レス) id: 59cbaf14eb (このIDを非表示/違反報告)
Men(プロフ) - まりさん» コメントありがとうございます!一応知ってはいたのですが、早見さんイメージで貫き通しちゃいました……。もし気になるようでしたらイメージCVの記載は消しますので…不快に思わせてしまったらごめんなさい泣 (2021年2月21日 21時) (レス) id: 9d36de4dc7 (このIDを非表示/違反報告)
まり(プロフ) - コメント失礼いたします!ご存知かもしれませんがイメージなされてる声優さん津美紀ちゃんの声優さんですっ… (2021年2月21日 21時) (レス) id: 59cbaf14eb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:めん | 作成日時:2021年2月16日 21時