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122話 須藤side ページ23

……そうね、そうだと思ったわ。

メールに綴られた『好きでも嫌いでもない』という言葉にはそんな感想しか出てこなかった。

だって色仕掛け(あのとき)の反応は、好きでも嫌いでもないって感じだったもの。

予想通りのメールに『明日は黒子君と紫原君の二人がいいわ』と返信する。

一日一人だなんて、退屈よ。

そういえば……青峰君には疑問があるのよね。

それは――色仕掛けの話をさつきに話したのかどうか。

前はその可能性を疑っていたけど、さつきは未だに私のそばにいる。

問題は、さつきがスパイなのではないかという点だ。

まあ可能性は低いんだけど、やっぱりさつきが私に対して悪女かと聞いてきた辺りが引っかかっている。

どうして可能性が低いのかというと、彼女はどっからどう見ても中立だから。

スパイにしては紺野Aと親しくするし、私に対して情報を引き出そうともしてこないから。

いくら情報収集が得意だからって、ただの日常会話から何が得られるって言うの?

だから、彼女は多分スパイではない。

けど、警戒くらいはしておこうかしら。

桃井さつきとのこれからの接し方について考えていれば、灰崎君からのメールが届く。

『慎重にやりてぇから一人にしとけ』と書かれたメールに、思わずため息が出る。

それに対して『時間が無いのよ』と返せば、

『お前の作戦が一度でも成功してたらオレだってもっと早くに終わらせてたかもしれないが、お前は何も出来てねぇじゃねーか。失敗続きのお前に従ったら、オレの作戦も何らかの理由で失敗するかもしれねぇ。それにテツヤは鋭いからな』

なんて腹立たしい文が返ってくる。

ああ、腹立たしい!

でも、その通りだから何も言い返せない。

黄瀬君も青峰君も、緑間君も赤司君も、みんなみんな私のそばにはいない。

悔しさを文には見せず、『じゃあ紫原君で』とだけ打って送信。

そこでメールのやり取りは途絶えた。


今は、お菓子を作る気にもなれない。

速攻家の力(ズル)を使って帝光中のことなんか忘れ去りたいくらい、灰崎君のメールにイラついた。

どうして唯一の仲間が一番私の心を抉ってくるの?

意味がわからない……。

123話 紺野side→←121話 灰崎side



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月夜 黒輝(プロフ) - 新感覚で面白かったです!なんかアレですね、自分の方がいいのにっていう嫉妬なんですかね?可愛いと思えました!続き楽しみにしてます!更新頑張ってください! (2019年6月24日 21時) (レス) id: 7066949ba0 (このIDを非表示/違反報告)
凛花(プロフ) - 続きが楽しみです!更新頑張って下さい。応援しています! (2019年5月4日 2時) (レス) id: 72403510b8 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ミリイ(灰崎信者)さん» 申し訳ありませんが、リクエストはご期待に沿える自信がないため受け付けておりません。コメントありがとうございました。 (2019年4月27日 13時) (レス) id: 2e9e872d87 (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - 祥吾様の小説も書いて欲しいです (2019年4月27日 10時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 緋寄@紅鬼姫さん» こちらこそ、お読みいただきありがとうございます! (2019年3月11日 19時) (レス) id: 2e9e872d87 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2017年4月20日 17時

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