114話 ページ15
しまった、寝過ごした。
昼飯を食いにやってきた赤司たち御一行を前に、オレはこれからどうしようかと思考を巡らせる。
「次のテストで赤点を取ってもオレは知らないぞ」
「Aよりは頭いい自信あるし、心配はいらねぇよ」
呆れた目の赤司にそんなテキトーなことを返しながら、そばにあるバッグから昼飯を取り出した。
うちのクラスはアツシとテツヤだけだし、朝練後バッグ片手に屋上へ直行しても何も言われないんだよなー。
何かあるとするならば、テツヤがたまに赤司や虹村という名の鬼に、オレがサボったという事実を告げ口することだろうか。
つーか、ここに須藤がいないなら今ここでリョータに『話があるからトイレ行くぞ』って言えばいいんじゃね？
昼飯を食いながらスマホを手に取り、Aにメールを送る。
須藤は今、お前らと一緒にいるのかと尋ねる文のメッセージ。
ついでに『このメールは返信後に削除しろ、じゃないと不幸になるぞ』という脅迫も添えておいた。
須藤にこのメール見られたら終わりだしな。
消す前に盗み見られてオレがスパイだとバレた場合、オレはこの先Aのことを名前で呼ばずにアホと呼ぶ。
……まあ、アホと呼ぶ前にAは権力で消える可能性があるけどな。
まるで他人事のようにAの未来を軽く考えていれば、Aから返信がきた。
どうやら須藤はちゃんと教室にいるらしい。
そして『削除したので呪わないでください』という完全に怯えきったメッセージも添えられていた。
呪いが云々の箇所はスルーしてオレはスマホの画面を消す。
「おいリョータ、この後トイレ寄るぞ」
「えっ」
「話があんだよ」
「……何でトイレなんスか」
「トイレじゃねぇとダメなんだよ、察しろ！」
意味わかんないっス、と喚くリョータが非常にうるさい。
スパイであるオレに『話がある』って言われたらとりあえず了承しとけってんだよ。
そんなことを心中で愚痴りながら、オレは食いかけのパンを頬張った。
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月夜 黒輝(プロフ) - 新感覚で面白かったです！なんかアレですね、自分の方がいいのにっていう嫉妬なんですかね？可愛いと思えました！続き楽しみにしてます！更新頑張ってください！ (2019年6月24日 21時) (
レス) id: 7066949ba0 (このIDを非表示/違反報告)
凛花(プロフ) - 続きが楽しみです！更新頑張って下さい。応援しています！ (2019年5月4日 2時) (レス) id: 72403510b8 (このIDを非表示/違反報告)
雛(プロフ) - ミリイ(灰崎信者)さん» 申し訳ありませんが、リクエストはご期待に沿える自信がないため受け付けておりません。コメントありがとうございました。 (2019年4月27日 13時) (レス) id: 2e9e872d87 (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - 祥吾様の小説も書いて欲しいです (2019年4月27日 10時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
雛(プロフ) - 緋寄＠紅鬼姫さん» こちらこそ、お読みいただきありがとうございます！ (2019年3月11日 19時) (レス) id: 2e9e872d87 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雛 | 作成日時：2017年4月20日 17時
