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「最後の最後で」 ページ46

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「……社長?」
「あぁ……すまないね」

「バスケの試合……ですか。どうしてまた?それにこれ高校生のですよね…?」

「………私の息子だ。ただ、ちょっと昔厳しくしすぎてね。心配していたんだが……大丈夫そうだ」


社長の顔は、ほっとしていた



*-Aside-*


『試合終了ー!!ウィンターカップ優勝は…誠凛高校ー!!!』


表彰も終わり、控え室にきた。

「「………」」


空気は重い。そりゃそうだ、勝つことが絶対だったから。
千尋と正太と顔を見合わせて、皆に言う。

黛「………ほら、葉山。赤司。こないのか?」
貴方「玲央ちゃん?」
樋口「根武谷、我慢すんな」


すると、四人は一斉に泣き出す。

実渕「最後…!!打たせても大丈夫だったのに………!!」
貴方「うん、うん。」
実渕「私のミスで……!!」

赤司「オレは、途中で……」
葉山「もっと強かったらって、何回も、思った…!!」
黛「お前らは十分強いよ。これからもガンバレ」

根武谷「木吉に負けた…!!」
樋口「その事実は動かねぇが、お前が頑張った事実も動かねぇ。自信持てよ」

四人の弱音を十分に聞いてあげて、控え室で監督から話があった。

まぁお別れ会みたいなことの話とか、色々。

赤司「………それじゃあこれからホテルに戻る」

貴方「………あ、ごめん。先に帰ってて」
赤司「しかし……」

樋口「俺と千尋も。三人で後から行くから」

そういって、半ば無理矢理アイツらを追い返してコートに戻ってきた。

貴方「ここでの試合ももう最後だってさ。三年って早いねぇ」
樋口「それな。もうここで洛山のプレーを観ることはねぇんだなぁ……」

"ここで"というのは洛山のベンチだ。間近で見れる最高の場所。

黛「………最後まで試合できて良かった」


「おー、やっぱりお前らも来たか」
「下にユニフォーム着てて正解やったなぁ」
「そうじゃな」
「かって悪そうだなお前らwww」

後ろには、いつものラインメンバーが全員、ユニフォーム姿で立っていた

笠松「最後の挨拶、するんだろ?」
宮地「号令誰だ?やっぱりキャプテン?」

福井「モアラにこんな大切な挨拶させるわけねぇだろ」
岡村「酷い!!」

大坪「ここは、唯一の女子、花宮でいいんじゃないか?」
今吉「自分コイツのこと女やとおもとったんか……!?」

貴方「よーし翔一殺す」


皆で横一列に並ぶ。号令かけるのは三年ぶりだなぁ。

貴方「三年間!ありがとうございました!!」
「「ありがとうございました!!」」

「泣けよお前も!!」→←「精一杯背中を押す。それが私たち三年だ」



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作者名:ハク | 作成日時:2020年4月5日 14時

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