万事屋の坂田くんは狼少年を愛しすぎている(参)

１１７ 悪 ページ30

叶「いっ、」


貴「何それ、筋肉促進剤的なやつ？
やめとけって〜、無駄。」


叶「ま、まて…待ってくれ頼む！
殺さないで…！お願いだ！」


貴「はァ？『頼む』？『殺さないで』？
人に物を頼む時はどうするでしたっけ、
んー、じゃあ、銀時くん」

銀「ハーイ、最上級の敬語を使って裸で地面にめり込むくらい頭を擦り付けマース」

貴「はい、せーかいでーす」




この図だけ見ると明らかに俺達が悪役だ



叶「ッ、茨！
茨、助けろ！！聞こえているだろ！」

茨「っ！！」


…クソかよコイツ本当に



叶「君ならまだ動けるはずだ！
僕に尽くせ！こいつらを倒して、また2人で旅をしよう！2人で幸せに…」

貴「おい」




叶の腕を踏んでいた足に力を入れる




叶「ウグァ！！ッ痛いっ、痛いィ！！
やめろ化け物！」


貴「痛い…？これっぽっちでか？」



ふざけんなよ



貴「汚れも痛みも苦しみも、お前はなんにも背負ってねぇだろ」


叶「ひっ、」




お前みたいなやつが生きてれば、苦しむのは必ず周りの奴らだ




貴「今まで人にソレを擦り付けてきた分、今ここで苦しんで死ねよ」





近くに転がっている小瓶を拾い、中身を確認してから叶に頭からぶっかける





叶「なっ、何…かけた！？」


貴「ははは
お前はもしかしたら知んないかもしんねぇけど、それ内臓を溶かしてく薬だよ」

叶「は！？ゲホッ、ガハッ」

貴「咳の後は、皮膚の痛みから始まって、数分で苦しんでもがいて死に至るってな」

叶「っ、痛い…身体が…！！
たす、助けて…！！お願いしますっ！お願いします！
嫌だ、死にたくない！死にたく…オエッ、ゲホッ…
助けてっ…助けてください！！」


貴「俺がお前を助ける理由がないだろ」



そう言い放つと、叶は気絶した



涙と鼻水でぐしゃぐしゃの情けない顔で、








…

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