万事屋の坂田くんは狼少年を愛しすぎている(参)

１２５ 猫 ページ38

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どうしてこうなった






？「ありがとうっ、ありがとう…！！」


貴「アー、イエ、イインデスヨ…」





あんな街の真ん中で俺の腹を掴んで泣かれると、さすがにそれを蹴って蹴り落として逃げる事は出来ず、ファミレスに来ていた



俺も銀時達とはぐれちゃったんだけど







町「僕、町田花人(マチダハナト)っていいます…
ユキちゃんというのは…真っ白で可愛い、っ、

ユキちゃぁぁああん！！」




貴「ちょっと、ちょっ」


町「ユキちゃぁぁあああん！！ユk((」



口を抑える



貴「ちょっと静かにして貰えます？」





頷くので手を離してやると、グズりながらまた話し始めた





町「…ユキちゃんは、白くて可愛い…
僕の家で飼っていた猫なんです…」





写真を見せてくれる




貴「へー、可愛い」




青と黄のオッドアイの白猫だ




すると、身を乗り出して町田が興奮気味に語り出す


町「でしょお！？もうっ、世界一可愛いんです！
僕が仕事から帰ったらいつも擦り寄ってきて、僕の膝で寝て…ちっちゃくて、声もよく通る綺麗な声で本当に可愛くて…
…可愛くて……

でも、」




ストン、と自分の椅子に座った





町「一昨日、いなくなっちゃって…」


貴「一昨日？」


町「ハイ…
仕事から帰ったら居なかったんです…

窓は全部閉まっていたけど、玄関は空いてて…
でも僕は朝ちゃんと閉めたのを確認したんですっ！！」





ボロボロと涙をこぼす町田





町「きっと、誰かに攫われたんです…！！
僕があの日仕事に行かなかったら…！！ユキちゃんは！！」





…なるほど





しかし、今動物が人間化している状況で元の猫の写真を見せられてもわかんねぇな





わんわん泣く町田の肩を叩く





貴「町田さん、心当たりがある場所とかないんですか？」


町「一昨日の夜からずっと寝ずに探しているんですけどダメで…」




なるほど、どうしようもないね


猫の行動範囲は狭い




はず


なん、


だけど、




やっぱり誘拐なのか



貴「町田さん以外で鍵を持ってる人は？」


町「僕以外いません…」


貴「最近鍵が無くなったとか落としたとか？」


町「そんな事ないです…」


貴「鍵穴にこじ開けられた跡とかは？」


町「なんの傷も着いてませんでした…」




じゃあどうやって誘拐犯は玄関を開けたのか




町「チェーンもかかっていたんです…
けど、外れていて…」





え、チェーン？

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