及『俺の兄ちゃんについてどう思うか意見を求めたい。』IV

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…森然高校って言ったら、今回の後期の夏合宿がそこであるって言ってたとこだよな




後で烏養さんに確認してみるか





鈴森「院長のね、昔からの知り合いがそこで今合宿してるらしくて…」


貴「…エ？」





いや、いやいや…え？





鈴森「僕も詳しくはよく知らないんですけどね…って、すごい顔してますね」


貴「あ、いやいや、すみません…」




今合宿してると聞いて、烏野除く合宿参加チームの監督の顔が頭に浮かぶ


いやでも待て待て。



偶然、今回この合宿に烏野が参加することになって、そんで俺の出張もそれとほぼ被り、出張先も森然高校のすぐ近くの病院とか


そんな偶然さすがにないだろ




鈴森「及川先生、そろそろ戻りましょう！
患者さん、並びはじめてますよ」


貴「あ、はい！」





その時、丁度帰ってきた院長が俺を呼び止めた




佐之浦「及川先生！」



貴「あ、佐之浦院長、お久しぶりです！」




鈴森先生は院長にすこし会釈して、先に入ってますね！と病院内に戻っていく




佐之浦「あそこで今ね、幼なじみが合宿をしてるんですよ」


貴「へ、へえー…」


佐之浦「及川先生の事もよく聞いてますよ。
…高校時代の及川先生の話もね」




…ハイ、関係者




そして、俺の高校の時のことも知ってて、佐之浦院長の幼なじみって言ったらそれはもう一人しかいない



貴「…猫又監督ですか…」


佐之浦「あたりです」




ニコッと笑う佐之浦院長を見ると不思議と頬が緩んだ




佐之浦「育史が及川先生の部屋はこっちで用意するからと、言っていましたよ」


貴「はっ！？」



佐之浦「だから終わったらすぐ来てくれと伝えてくれ、とね」



貴「なっ、聞いてません！！！」





部屋は！ホテルがいい！！！←








すると、ニコリとイタズラが成功した少年みたいに笑って、佐之浦院長が病院に入っていく




佐之浦「言ってませんからね。
…さあ、今日も頑張りましょうね、及川先生」





貴「 」







さすが、猫又監督の幼なじみだ






なぜか逆らえる気がしない


というか、逆らう気が起きない





これが例えば千早で、『言ってないからね☆』とか言われたら即打首


烏養さんでも無言で腹パン



烏養監督でも『失礼します』からの全力肩たたきだ




貴「はー…」





まあ、都合はいいし、マネ達が作ってくれるご飯も出てくるならもう十分だよ





よし、まずは仕事、やりますか。

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