＊４４＊ ページ46
.
私思ったんですよね。
もういっその事、みんなに伝えた方がわざわざ振る舞わなくて済むし、楽なのではと。
『それは絶対ダメだ。』
「いや、まだ何も言ってないっす。」
『おまえが考えてる事なんて、妄想しなくてもすぐ分かるぞ。』
目を細めながら、手をばってんにする月永くん。流石は私の姿だ。ばってんにする姿も可愛らしくて、とても似合っているではないか。
もうそろそろ昼休みが終わる頃だろう。次の授業までに戻らなかったら困る。私は真面目ちゃんだから、授業はサボらずに受けるんでね！！
『まぁ、あれだ。とりあえず、今日の午後の授業はサボれ。何も解決していないまま、教室に戻ったって怪しまれるぞ。』
「えっ。あ、あぁそうか。月永くんの姿で教室に戻っても、普段から授業に参加していないから逆に怪しまれるか....。」
『まるで、おれが不真面目みたいな言い方だけど、まぁそういう事だな！』
仕方ない。
月永くんの言う通り、午後の授業はサボるとしようではないか。後で、瀬名くんの説教が待っているかもしれないが、多分大丈夫でしょ！
「あ！月永くん。せっかく入れ替わったんだし、入れ替わったからこそできる事しない？？」
『いや、無理だな。』
「つれないなぁ。普段の月永くんなら、喜んで引き受けてくれるのに。」
あ、今の雰囲気いいな。目の前にいるのは、私の姿だけれども中身は月永くんだ。今は誰がどう見ても、私が優勢。
調子に乗って、目の前にいる私の両手首を掴んで壁へと追いやる。急な事なため、月永くんは上手く対応できなくて、顔を赤らめながら思いっきり睨みつけている。だがしかし、姿は私である。
『お、おまえっ！調子に乗るなぁ！！』
「い、いったぁ！？」
互いの額が思いっきり当たる。待って、これかなり痛いんですけど！？！？
涙が出そうになるのを堪えながら、反射的に閉じていた目をゆっくりと開けた。
『あ、あれ....元に戻ってる？』
スカートは普通に履いているし。まさかの、互いの額をごっつんしただけで戻ったのかよ！？なら、最初からその方法でやれば授業サボらずにちゃんと受けられたではないか。
「＿＿おまえと関わると変な事ばかり起こるから疲れる....。」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 572人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あませ(プロフ) - まえむさん» コメントありがとうございます。面白いと言っていただき、とても嬉しく思います。冬休みに入り、更新できる時間が前より増えたので、これからも皆さんのご期待に答えられるような作品作りをしていきたいなと思います。 (2019年12月26日 0時) (
レス) id: 51005a7257 (このIDを非表示/違反報告)
まえむ - すごく面白いです！更新待ってます！ (2019年12月25日 0時) (レス) id: 572cac2bfb (このIDを非表示/違反報告)
あませ(プロフ) - まえむさん» コメントありがとうございます。一気に読んでしまうとは....とても嬉しいです。更新は少し遅くなってきていますが、しっかりと更新していきたいと思います。 (2019年12月14日 1時) (レス) id: 51005a7257 (このIDを非表示/違反報告)
あませ(プロフ) - しいたけさん» コメントありがとうございます。最高という有り難きお言葉、とても嬉しく思います。ボチボチとですが、皆さまが楽しめるような小説作りに励んでいきたいと思います。 (2019年12月14日 1時) (レス) id: 51005a7257 (このIDを非表示/違反報告)
まえむ - 面白すぎて一気に読んでしまいました。更新頑張ってください！！！ (2019年12月13日 22時) (レス) id: 572cac2bfb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あませ | 作成日時：2019年8月29日 15時
