秘密事 (ページ10)

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朝の電車ページ10

学校に行くことがこんなに憂鬱だったっけ？

怖いけど、行かなくちゃ。

ホームにいるとき、何度も逃げ出そうと考えてしまった。

「高峰？」

声のする方を振り返る。

「あ！圭太じゃん！
おはよう♪」

慌てて返した返事、おかしくないかな？
思った以上に動揺してた。

「おはよう。朝からテンション高いな。」

笑いながら言った。

とりあえず、一緒に行く相手ができたから一安心。

「普段この電車じゃないよな？」

「うん。今日は珍しく早めに来てみましたぁ☆」

寝れなかっただけなんだけど。

「なんかあったの？」

「え？」

急に聞かれたことと、あたってることに思いっきり驚いてた。

それと同時に戸惑ってもいた。

「何もないもよ。そんなことより早起きすごくない？」

話を逸らした。

一瞬疑うような目で見てきたけど、話に乗ってくれたから、一応免れた。

今日の電車は怖くなかった。

というか、冷静でいられた。