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翌日。
今日はいい天気。
じゃなかった。
私の病室の窓を、雨が強く叩いている。
「この雨じゃ、来ないかな…」
その時、見慣れた真っ白なドアが開いた。
「A…!」
白い髪がもこもこした女の子が飛んできた。
「マリー…!来てくれたんだっ!?」
「うん!会いたかったもん!」
そうやって眩しい笑顔をするマリーの頭を撫でた。
「マリー、あんまりバタバタするなよ」
「そうだよ〜?Aも疲れちゃうでしょ?」
「はぁ…」
「あっキド、ヒビヤ君まで…!…カノ、ありがとう!」
カノはいえいえ、と言って笑った。
「今日は雨だったから、俺らしか来れなかったんだが…今度は総団員で来るからな」
「そっか、その時は楽しみに待ってるね!」
「あぁ…」
すると突然、キドがフードを深く被った。
「…っ…団長…」
ヒビヤ君は苦い顔をして。
「…キドといったん廊下出るね」
「え?う、うん」
そして二人は病室から出て行った。
「おばさん、僕らで話そ?」
「キドならきっと大丈夫だよっ?なんかお話したいな…!」
私は笑って、うん、と頷いた。
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作者名:真冬 | 作成日時:2015年2月7日 10時