【カゲプロ】天ノ弱【カノ】 (ページ13)

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「記憶…喪、失…？」

「はい…かなりの記憶を失っていると考えられます」

なんで？

なんで？なんで？

かなりの記憶を失っている？

それって…

「あのっ…先生…」

僕の隣で、キドは泣きそうな顔をして言う。

「重度の記憶喪失ってことは、俺達のことって…」

そして医師は表情を歪めた。

「忘れてしまった可能性があります」

えっ？

どうして？

僕らを忘れる？

Aが？

「そんな訳ない…ッ！」

「なっ…！カノ…」

「Aは記憶喪失なんかじゃないだろッ！？ねえっ！？どうして、どうして…ッ！？そんな嘘吐くんだよっ…」

「カノ、落ち着くっす…」

「落ち着けるわけ無いだろっ…Aは、僕にとって一番…大切な人なんだからッ…！」

僕はただ大量の涙を零しながら

嘘だと嘆き続けていた。