天童、弟いるってよ。【ハイキュー】

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貴方side





木兎さんとの食べ比べで膨れた腹をさすりながら白鳥沢の面々と共に風呂へと向かう。

手早く服を脱ぎ、髪洗って体洗って、俺は湯船へと飛び込んだ。





『あ"〜しみる〜』


「オッサンか」





そう呟いた覚も、幸せそうに風呂につかっているが。
そんな俺たちのやり取りを聞いて、洗髪を終え顔を上げた瀬見さんが視線を寄越した。





「いや天童も･･･ォッ！？！？！？」


「おっ？」





瀬見さんはそのまま固まってしまった。
どうしたのかと周りを伺うと、驚き８割、面白２割といった表情で俺たちを見つめていた。

そんな視線に晒され、いたたまれなくなり、お互いを見やる。
そこで、皆の視線の意味を知った。





「あー･･･」


『なるへそ』





わーそっくり。
自分たちでも若干引くほど似ている。

普段は風呂など一緒に入らないし、覚は風呂上がりにはヘアゴムで前髪をちょんまげにしている。

だが今は、同じ髪型で、しかも湯船につかっている状態で身長はわからない。

なるほど、こりゃわからん。





「･･･どっちがどっち？」


「『当ててみよ』」


「くっそゲス100％！！！」





ゲス100％、テンドーマンである。

そんななか、覚のゲスさが発揮された。





「それじゃいっちょやろっか！！


白熱！！どっちがどっち？真実を見極めろ！！
当ててみろさもなくばジュース奢り大会〜〜！！！」



『いや大会名がヒドすぎる』


「主催は我々、白鳥沢がお送りさせていただきます！」


『とんでもなくノリ気』





そんなこんなで、ノリとゲスと思い付きで突如開催された大会で、波乱の入浴タイムが始まるのだった。
(※別に波乱しません)


そして白鳥沢勢は「湯冷めする」と言って服を着に行った。
体は大切に。







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