UNDEAD。 ページ23
「なるほど、挨拶回りとな・・・きちんと一つ一つのユニットに顔を出しとるようじゃし、感心じゃな」
『いえいえ。
・・・あ。そう言えば朔間さんと同じ苗字の人が1-Aに居たんですけど、弟さんですか?』
「ああ、坊やとアドニスくんは凜月と同じクラスじゃったの。その通り、凜月は我輩の可愛い弟じゃよ」
「二人揃って吸血鬼だとか言ってるけどな」
「わんこも狼だとか言っとるじゃろ。
・・・さて、そろそろユニットの紹介をするとしようかの」
やっぱりそうだったのか。
他人の空似とかだったとしても似すぎだなあと思ってたから、納得だ。
朔間さんがユニットの説明を切り出してくれた。
私は頷いて生徒手帳を取り出した。
「我輩達はUNDEADと言うユニットを組んでおる。
ユニットの方向性としては・・・まあ、ロック調であったり大体はクールな曲が主じゃな」
『ふむふむ・・・あんでっど、ですね・・・。
話の流れ的には朔間さんがリーダーですか?』
「うむ、そうじゃよ。
・・・ユニットのレッスンじゃが、我輩の体質が日中の陽光がダメ故に曇りの日や日が沈んでくる午後からが多いがの」
『なるほど・・・じゃあ天気予報を気にするようにしますね。
・・・あ、そうだ。朝私が歌ったやつどうでした?
クラスメイトからはかなりオーバーにしか言ってもらえなかったので』
生徒手帳の各ページに書き終えて、私は聞いてみた。
鬼龍さんはああ言ってたけど、実の所はもう少し具体的な感想が欲しかったりする。
私がそう聞けば、朔間さんは顎に手を添えて少し考える仕草をする。そして少しして口を開いた。
「・・・そうじゃのう・・・一言で言うならば発展途上、かの。
直前に紅郎くんの歌を聞いたり少し雑談を交えた事が影響したのか、いくらか緊張は解けていたと見て取れた。ビブラートや裏拍、フォールはまだまだじゃな。
・・・その反面ロングトーンやサビでの表現力は大したものだと思うのう。抑揚も効いておったし、何より・・・感情が篭められていて聞き心地は良かったぞ。
総評して、これからに期待じゃな」
『・・・・・・な、るほど・・・めちゃくちゃ参考になるコメントありがたいです・・・、』
「・・・ふふ、真剣に見られていたとは思っておらぬかったかえ?」
事細かに言われたコメントに、思わず虚を突かれる。
そして次いで言われた言葉が図星だった。そんでもってまた表情に出てたらしくて、朔間さんにくすっと笑われてしまった。
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暇犬(プロフ) - 仁兎なずなさん、こちらでのストーリー上、主人公が入学するところから始まってるので、原作での二年生イコール一年生ですよー (2015年11月25日 16時) (レス) id: f488a6118f (このIDを非表示/違反報告)
二兎なずな - 探してみました…やっぱり2年生でした。(付け足し)アドニス君は陸上部に入っています。 (2015年11月24日 22時) (レス) id: c419aa7663 (このIDを非表示/違反報告)
二兎なずな - 多分アドニス君は2年生だったきがする…探してみます。 (2015年11月24日 22時) (レス) id: c419aa7663 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:暇犬 | 作成日時:2015年11月10日 20時