Ｎetlore_Ｖocalist.

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２つ目の改札口を通り抜けてしばらく歩くと、ようやっと外に出れた。

お、おおお･･･空が狭い()

私がぽかんとしてると和希さんは「家行く前にちょい寄ってくぞ」と言ってまた歩いていく。


で、着いた先が･･･。




A「･･･docomo？」

和希「おう、docomoだ。
お前、確か水色と灰色の中間色好きだったよな」

A「え？
あー、うん。空色は好きだよ」




新庄でも見た事のある看板を掲げてるdocomoショップに入り、唐突に好きな色を聞かれる。
え、何故にこのタイミングで好きな色を･･･？と思ってると、和希さんは手の空いていた店員さんに声をかけた。




和希「すんません、電話してた木祢岸っす」

「木祢岸様ですね、お待ちしていました。
少々お待ちください」




店員さんが店の奥に消えて、数分足らずで戻ってくる。その手には赤いdocomoのロゴマークが書いてる紙袋。
それを和希さんが受け取って、「んじゃ家向かうか」と外に出た。すき家の店員並のスピードだ()


で、また少し歩いてごちゃごちゃしたビル群に私が気圧されそうになった時に有料駐車場に到着した。
手馴れた風に料金精算機を操作して、さっきみたいにまたスマホでピッてする和希さん。




和希「んじゃ、このまま家に向かうか」

A「はーい」




旅行カバンを後部座席に、私は助手席に乗せてもらって車は発進した。

･･･わー、見事にビル群ばっか･･･。
山形市でもこんなにでっかくないよ･･･東京こわぁ･･･。

流れていく景色を眺める。
歩道には人。人。人。
サラリーマンやらJKやらおじさんおばさん少年少女ベビーカー専業主婦。いろんな人が行き交ってる。


･･･って、あ。




A「和希さん和希さん」

和希「んー？」

A「こっちで田舎者の私でも働ける所って存在するのだろうか･･･」

和希「あー、内職でのんびりお金貯めてたんだっけか。
山形と違ってこっちは物価も高い分貰える時給とかも高いからな･･･まあ、バイト募集とかたくさんあるから自分に合った仕事選べ」

A「自分に合った仕事ね･･･」

和希「それか、お前高校の時にドラマCD？の主役みたいなのやった事あるんだし声を使う仕事が向いてるんじゃねーの？」

A「声を使う仕事って言ったって･･･なんかのアナウンスとか？」

和希「それこそ声優とかどうだよ」

A「えー･･･」




声優ねー･･･やってみたい気持ちはあるけど、うーん･･･。

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