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ページ14

ガチャッ!

パタパタパタ・・・!


センラ「ん・・・なんや騒がしいなぁ。
どうかしたんですか?」

うらた「ら、っラマン!
Aは、っ?!」

センラ「Aちゃん?
Aちゃんなら奥に本取りに行ったけ」


ひょいっ


センラ「ど?」

「へー、キツネまで喋るんだ?」




不意に首の後ろ・・・うなじを引っ掴まれて持ち上げられるセンラ。持ち上げたのは、今の今まで3匹が逃げていたきっかけとなる黒髪の青年。それはもう驚いた。センラだけでなく、それを見上げる3匹も驚いた。




センラ「ちょ、ぅええ!?」

坂田「わー!!!
センラが、センラが捕まったー!!!」

うらた「くっ・・・良い奴だったぜ・・・」

志麻「センラくん・・・胸毛は拾ったるからな」

センラ「酷ない!?」




わたわたと慌てる坂田。合掌するうらたと志麻。
持ち上げられた(捕まった?)センラは助けようとしてくれない3匹にツッコミを入れた。




A「・・・うっさいなあ。
何騒いで・・・」

「あ、A」

A「・・・キノ?
なんで君がここに・・・・・・って、あー・・・魔除かけとくの忘れてた」




見知った顔が書庫に居るのを一瞬疑問に思ったAだが、ふと建て替え(リフォーム)した際に魔物が不法侵入出来ないようにいつもかける魔除をかけ忘れたのを思い出す。

5つあるテーブルの上に置かれていた本の数々を魔法で移動させて戻しながら、キノの手からセンラを救出するA。


3匹が居る床の近くに降ろしてやれば、4匹揃ってAの足元に避難する。可愛いか()




キノ「ちょっと・・・さっきからなんなのさ。
なんでそんなに逃げる訳?」

うらた「も、物好きな奴なら解剖したり血液とか細胞を取るって・・・」

A「あー・・・。
悪趣味な貴族とか教会の奴ら、って意味で言ったつもりだったんだけど・・・具体的に言っとけば良かったかな」

キノ「・・・・・・原因それじゃん。
まったく・・・人を密猟者か何かみたい目で逃げるから何事かと思えば・・・」

A「いつも魔除を無視して入って来るのもどうかと思うけど」

キノ「だーって、Aの家って一々広いから普通に玄関から入っても見つかんないんだもん。どこから入ったって同じでしょ」




何やら親しげそうに喋るAとキノ。
当たり前と言えば当たり前なのだが、センラはなぜか胸の中がモヤついた。なぜかは解らないが、ムッとした。

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作者名:暇犬 | 作成日時:2018年5月29日 22時

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