act2 魔法のトリックゾーン ページ4
畜生・・・
だとすればコイツと絡むと、
十年後くらいには「カゲロウデイズ」が始まるわけだ。
面白いが、面倒だ。はて、どうしようか。
レ「ところで、お前なんで倒れてたんだ?」
ア「必殺技の練習!」
と言った。恐らくこの子の頭は、ヒーローチックなことで埋め
尽くされているのだろう。純粋。
ア「お兄ちゃんは、どんな必殺技?」
レ「・・・・・・え?」
予想外の質問だ。いや、ない訳じゃないが
果たして見せていいのだろうか。
普段の俺なら「俺、必殺技無いんだよね〜」と受け流
すが、さっきから目をキラキラさせているアヤノを見る
と、断りづらい。
仕方ない。見せよう。
レ「俺の必殺技?いいぞ、見せてやる」
ア「わーい!!」
さて、何にしようか・・・そうだ、いいのがある!
俺は右手を見つめて、思い浮かべる。
俺の両目が真紅に染まる。そして手の中に
炎を”切り開く”・・・!!
ア「おぉ〜!!」
右手を視ると、俺の手は灼熱の炎に包まれていた。
これが俺の「目を切り開く能力」だ。
レ「どうだ?」
ア「すごい!魔法みたい!!」
レ「ハハハ・・・そりゃどーも」
ここまでくると、アヤノにも何か体験させてみよう。
やっぱヒーローつったら
レ「なあアヤノ」
ア「ん?、何?」
レ「空、飛んでみねぇか?」
空中飛行だ。これはいいだろう。
案の定アヤノは目を輝かせて
ア「え!飛べるの!?やった〜!」
と言うと俺にしがみついた。もう飛ぶ気満々のようだ。
レ「よっしゃいくぞ!」
俺は空を見つめて
重力を”切り開いた”
ア「ワァ〜!」
視るとそこには、昼の街中やビルなどが広がっていた。
アヤノは空を飛んだことと街の景色に大興奮している。
レ「折角だし、家まで送ってやらぁ」
俺はアヤノに教えてもらいながら飛行し、
アヤノの家に着いた。
レ「よし、着いた」
ア「ありがとう、お兄ちゃん!」
満足してくれたな。炎に飛行もやったんだ。
もう充分だろう。少しホッとした。
ア「ねえ。お兄ちゃんは何者?」
(・・・お前エグイな)
そうわれてもね・・・
レ「俺は俺だ。神でもないし、ただの人間でもない。
ただ、レイジと言う名の、一人の少年だよ」
ア「・・・!!/////」
思ったままの事を言うと、突然アヤノの頬は赤くなった。
どうした?夏風邪か?だとすれば早く家に入りな。
レ「じゃ、さよなら」
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作者名:サーチライト | 作成日時:2014年6月7日 21時