三月のマーチ ページ29
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「なぁ丈くん、やっぱおかしいよな？」
大吾がそっと流星の方を心配そうに見ながら俺に確認をしてきた。
俺も最近の流星の様子は気になっていたから大吾の言葉に頷く。
「流星のこと？」
大橋も気づいてたみたいで会話に加わる。流星は誰もが認める完璧なアイドルだ。弱音を吐いてるところはメンバーの俺でさえ見たことないし、今だってニコニコしとるし他の人から見たら何がおかしいんだって思うかもしれないけど、ずっと近くで見てきた俺らからしたら作り笑顔でぎこちない。
「声かける？」
「聞いて正直に話してくれるかな？」
「いや、話さへんやろうけど一応聞いてみようか」
コソコソ3人で打ち合わせして流星のところへと向かう。
「どしたん、3人して」
にこっと可愛らしい笑顔を俺たちに向ける。
「流星、話そ」
「なに？改まって、」
急に話しかけた俺たちに疑問を持ったみたいで頭の上にハテナを浮かべる流星。
「なんか、悩んどるん？」
「いや、大丈夫よ」
想定通りの返答がかえってくる。
けど、綺麗な顔が一瞬、ほんとに一瞬歪んだこと俺らが気づかんわけないやろ？
「流星？お兄ちゃんたちに話してみなさい」
大吾がふざけまじりのトーンで優しく流星に話しかけると、何か考え込んだ流星。
「流星は1人やないんやで、俺ら同じグループのメンバーやん」
そう伝えると更に顔が強ばり、口を開く。
「⋯⋯勘違いかもしれんのやけど、」
弱々しく流星は、最近後をつけられている気がする、と俺たちに伝えてくれた。
「男やし、こんなに悩むことやないし大したことやないって分かってるんやけど、！」
「いや、大したことやで！なんでもっと早く相談してくれんかったん、？」
それから、詳しく聞くと家からコンビニに行く時も仕事場に行く時も帰る時も知らない人につけられていると伝えてくれた。
「何かあってからじゃ遅いし、これからは一緒に帰ろ？」
「いや、迷惑かかるし⋯」
「かからんよ！流星と帰れて一石二鳥やわ！」
そう大橋が言うとパッと笑う流星。久々に陰りのない笑顔を見た気がする。やっぱり流星は笑顔が似合う。
(はぐれないように進む、)
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リクエスト作品でした！
メンバー全員登場させられなかったし根本的な問題解決出来なかったし、こういう系のお話難しい、、
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咲希@skrmc(プロフ) - 50話まで書き切りありがとうございました。更新してくださっている間、とても素敵な時間を過ごせたと思います。度々気になっていた最後の｢（）｣。あれは歌詞だったのですね。また恋香さんの小説が作成され、機会があればまた読ませていただきます。 (2022年5月28日 0時) (
レス) @page49 id: ede94865a4 (このIDを非表示/違反報告)
rinu - 純愛でした♥ (2022年4月6日 0時) (レス) @page33 id: d47608d8bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恋香 | 作成日時：2022年2月15日 16時
