弱い？だから何？〜3〜

交換対策 ページ3

“地鳴らし”として揺らいだ地面に降り立ったビリリダマ。

予想外のダメージを受けた相手に、レイラ達は追い討ちを掛けていく。

「もう一度……“噛み付く”……」

マスターの指示に、ギャラドスは躊躇うことなく牙を剥いた。

と、

「“ボルトチェンジ”じゃ！」

テッセンの声と共に、ビリリダマが動きを見せた。

電気を纏って転がり、正面から相手へ体当たりを喰らわせる。

それでも攻撃を喰らわせようとするギャラドスをかわし、ビリリダマはテッセンの元へともどっていく。

展開に頭が着いていかないレイラを他所に、別のボールから異なるポケモンが飛び出す。

ポン！

丸い銀色の体と大きな目が3つ。

磁石のようなモノを左右に2つずつ、合計で6つ着けたポケモンはフワリと宙に浮いた。

「……何が起きた……？」

ガシガシとフード越しに頭を掻くレイラに、テッセンは豪快に笑うとピースサインを向ける。

「“ボルトチェンジ”はな、相手を攻撃した後に手持ちのポケモンと交代できる技じゃ。

ちなみにワシの手持ちは2匹、このポケモン……レアコイルも“ボルトチェンジ”を覚えておるぞ！」

それを聞いたレイラの目がスゥと細められる。

「……じゃあ……片方倒せたら良いじゃん……」

呟くのと立て続けに、“アクアテール”の指示を出した。

効果が今一つのそれをかわすこともせず、地面へ叩き付けられたレアコイル。

ギャラドスが“地鳴らし”を仕掛けたのと、相手が“エレキフィールド”を張り巡らせたのがほぼ同時。

電流の走ったフィールドに一瞬怯んだギャラドスへ、“エレキボール”が襲いかかった。

が、

ズパンッ！と鋭い音をたてて、“つばめ返し”にそれは切り裂かれる。

おお！と感嘆の声を漏らしたテッセンは、再び“ボルトチェンジ”と指示を出す。

それを待っていたように、レイラの片頬が小さくつり上がった。

“噛み付く”で対抗し、ダメージを軽減させたギャラドスは勢いよく尾を地面に叩き付ける。

ヒビの入ったフィールドはグラリと大きく揺れる。

そこにいたのは……

既に大ダメージを負っていたビリリダマだ。

「これはやられたなぁ！」

ぱんっ！と額に手を当てたテッセンの前で、ビリリダマがゴロリと横に転がる。

戦闘不能になった証だった。

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