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303:本番に強いタイプ ページ7

「…分かった。この僕がいる限り、この国に手出しはさせない!!」
「ニャー!勝手に大悪党に仕立て上げないでほしいのニャ!!」


台詞に隠したAの思いを、青年は無事気付いてくれたようだ。ニャースの発言を無視し、彼は声高に叫んだ。


「来たれ、我が友よ!!」


舞台袖から躍り出てきたのはシャワーズだ。
水槽を作るのに一役買っていた彼は、青年のポケモンだったらしい。


「ハイドロポンプ!!」
「躱して噛み付く攻撃!」
「マネネ、ものまねだ!」


シャワーズのハイドロポンプを躱し、ハブネークが噛み付くを仕掛けてくる。マネネのものまねで発動したのはハイドロポンプ。その2つの技がシャワーズに襲いかかる。が。


「はっ!!」


Aが右手を振りかざすとマネネのハイドロポンプは急に起動を変え、ハブネークの横腹に直撃した。


「え!?ちょっと、どういうことなのよ!?」
「ニャんであいつがポケモンの技を使えるのニャ!?」
「王子様、今です!」
「あ…はい!シャワーズ、破壊光線!!」
「ワーズ!!」


破壊光線はハブネークとマネネ、ロケット団に見事命中。いつものように彼らは宙を舞うかと思いきや、劇団のエスパータイプのポケモンがサイコキネシスを使い、彼らが飛ぶ方向を劇場出口の方へと捻じ曲げた。
ロケット団は「やな感じ」と叫ぶ間もなく、劇場から叩き出された。


ホッと胸を撫で下ろしたサトシがステージに目を戻すと、Aと青年が演技を再開するところだった。


「良かった…」
「君のおかげで奴らを退けることが出来た。…しかし、何故君は急に話せるようになったんだい?それに僕達を守ってくれたあの技……君は、もしかして、」


瞬間、ステージを眩い光が包み込んだ。
王子はもちろん、観客やサトシも目を覆った。光が治まると、王子の側にいたのは…。


「君は…!あのときの!」
「…ビース」


少女の魔法が解け、サクラビスの姿に戻ったのだ。


「そうか…君はポケモンだったから。だから、あの魔法がかかって初めて、僕と話せたんだね」
「ラビ」
「でもどうして人間の姿になってまで…。…!もしかして、そうでもしなければ友達にすらなれないと思ったから?」

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こうもり(プロフ) - 時間の止まったリスさん» ご感想ありがとうございます!DPはリメイクもされたのでおすすめです!パートナーとの冒険はすごく楽しいですよー! (2022年4月30日 21時) (レス) id: 9309100d6a (このIDを非表示/違反報告)
時間の止まったリス - これを機にポケモン始めようかな、なんて思いました(めちゃ時代遅れですね)。リスはピカチュウとポッチャマ時代で止まってますので。へへ (2022年4月26日 10時) (レス) id: d39a98933d (このIDを非表示/違反報告)
こうもり(プロフ) - 緑茶さん» こちらこそコメントありがとうございます!DPいいですよね…!!長いお話を読んでくださっただけでなく感想までいただけてすごく嬉しいです、ありがとうございます! (2020年7月31日 20時) (レス) id: a41badf38a (このIDを非表示/違反報告)
緑茶(プロフ) - たまたま見つけて気付いたら全て読んでいました。DP私も好きなのでとても面白かったです。自分の夢に向かって歩き出す彼らを見ていたら涙が止まりません。素晴らしい物語をありがとうございます! (2020年7月31日 1時) (レス) id: ab02c22683 (このIDを非表示/違反報告)
こうもり(プロフ) - moekaさん» コメントありがとうございます!最後のページに一覧を載せておきました! (2020年2月22日 6時) (レス) id: a41badf38a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こうもり | 作成日時:2017年1月1日 20時

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